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国内の不良債権問題やイラク問題など、目先の大きな課題に不透明感が強いが、コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサ−チ部国内法人担当部長の一尾仁司さんは、「2004-2005年を目指す動きが散見される」と語る。現実性は不確実としながらも、今後のウオッチポイントとして、@デノミ、新札切り替え、A国際カルテル、Bインフラ構築、の3点を挙げる。
<今後のウオッチポイント>
(1)デノミ、新札切り替え 韓国でデノミネーションの議論が浮上している。為替レートの4ケタ表示が韓国とトルコのみであること、高額紙幣(10万ウオン)急増や小切手発行コストがかさんでいること等が理由に挙げられている。内容は100対1,来年に最終案をまとめ2005年実施を目指す。唐突だった日本の2004年新札発行と重ね合わせると、「極東地域での新たな経済・通貨体制を構築する可能性が推察される」と言う。とりわけ、北朝鮮問題での偽札ビジネスの影がチラツキ、「逆説的に見れば、北朝鮮の体制はそれまでに大きな転換となるスケジュールがイメージされる」
(2)国際カルテル 新日鉄と上海・宝山の自動車用鋼板合弁事業が報道された。国際競争進展、デフレ環境、業界再編の動きを考えると、「鉄鋼に限らず、半導体、自動車、流通などの主要基幹産業で、世界的な寡占化が進む可能性がある」と見る。日本不良債権処理−企業再生策も、「その波を捉えた動きをする必要がある」。国内で2大グループ化が先行した紙・パルプ業界が相対的に安定し、鉄鋼業界がそれに続くかどうかが注目点と言う。
(3)インフラ構築 日本のみならず、欧米でもデフレの波が危惧されている。対テロ戦争後のイメージとして、そのデフレ是正を含めて、総需要拡大策が求められている。アフガニスタンや北朝鮮を巡る動きを眺めるとき、「経済復興を絡めたインフラ構築がテーマとなる可能性がある」と見ている。現時点で最も熱心に映るのはロシア。巨大パイプライン構築(原油生産シェアや原油流通形態に大きな影響を与える)、鉄道網を軸とした交通ネットワークの整備(物流形態が変わる)などのニュースが目に付くという。