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世界銀行は12日、貸倒引当金として2億6600万ドル(約320億円)を積み増したことを明らかにした。アルゼンチンが14日に迫った世銀融資8億500万ドルを返済できない姿勢を示しているのに対応した予防的措置とみられる。
世銀の報告書によると、世銀の貸倒引当金は今回の措置により、2年前に比べて26%多い43億ドルに増加した。報告書ではアルゼンチンなど金融不安を抱える中南米諸国については言及していないが、世銀のパーリン最高財務責任者(CFO)はブルームバーグの電話取材に対し、「困難な状況にある債務国が多い」と述べ、「世銀はそうしたリスクの管理に注意している」と答えた。
世銀融資の返済期限を目前にしてアルゼンチンのラバニャ経済財政相は13 日、ワシントンで新規支援確保を目指し、国際通貨基金(IMF)と土壇場の交渉に臨む。パーリンCFOはアルゼンチンが今週の支払いを怠った場合でも世銀には「直接的影響はない」だろうとしたうえで、「早急に決済できるよう期待している」と述べた。
世銀の規則では、アルゼンチンの返済が30日遅れた場合、同国は追加融資を受けられなくなり、60日経過した段階で世銀は合意済みの融資についても実行を中止する。返済期限から半年経過した段階で、世銀は融資の延滞を宣言する。