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クレディ・スイス・ファ−スト・ボストン証券会社(CSFB)チ−フ・マクロ・ストラテジストの田中泰輔さんは、来年に かけて、@日本経済が再び、ジリ貧に向かっていること、A日本の政策が さらにデフレ促進的であること、そしてB米経済の悪化に伴うドル安リスクが 顕在化しつつあることを勘案すれば、「ドル・円は下方リスク(ドル安・円高) を注視すべきとの判断は受け入れてもらえるだろう」と語る。
<円高・ドル安は日本経済に駄目押し的デフレ・インパクトに> もっとも、この場面の円高・ドル安は日本経済にとって駄目押し的なデフレ・ インパクトとなり、より大胆な金融緩和を含む政策転換を日本に迫ると見ている。それは潜在的な円安圧力をさらに蓄積し、「そうした政策が広く信認を 得る程度に応じて、実際の円安動意も生じうる」として、こう続ける。「あえて 言えば、向こう1年は円高リスクを注視すべきながら、その円高自体が3年 スパンでの大幅円安の可能性を伴うものと考えられる」
<日銀はすでにドル・円で200円を超えうる流動性を供給> ところで、「円とベースマネー比率」の関係は、正常な経済状態では中央銀 行から供給される流動性の内外相対比が為替動向を規定することを示す と言う。流動性比率と整合的に為替が動くなら、「日銀はすでにドル・円で 200円を超えうる流動性を供給している」と言う。しかし、デフレ下で死蔵さ れたままの日本マネーは、日銀政策にも内外景気格差にも感応度を失っ ている」。日本という対外債権国がデフレに陥ると、円は下落もせず、過大評価されたまま、一層のデフレ圧力となる。
<デフレ心理はさらに根深くなった> 過去2年間の円安過程で注視すべきは、根底でデフレを脱却する兆候が 広がるかどうかだったが、結果は「ノー」。日銀の金融緩和は常に不十分な ままで、デフレ心理はさらに根深くなった。日本投資家の多くはリスク許容 度がさらに減退し、ヘッジの巻き戻しで身軽に対外投資ができるようになっ たと感じるより、「より良いコストでの再ヘッジを考えた」と言う。