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金融庁の高木祥吉長官は11日夕の定例会見で、バーゼル銀行監督委員会が国際決済銀行(BIS)規制を厳格化する方向で検討中との一部報道に対し、「最終案は来年中に決まる。まだ、検討中だ。(新基準は)2006年末から実施されるので、そのときに日本の金融機関の資産がどうなっているかによって変わってくる。現時点で一概に言える問題ではない」と述べた。
長官は「新基準については、来年の第2四半期に第3次市中協議案、来年中に最終案が出るということで(バーゼル銀行監督委が)作業している」との経緯を説明。
そのうえで、銀行の貸出債権のリスクウエイトを自己資本に反映させる基準は「信用力の高い企業向けや、リスク分散のしやすい中小企業向け、個人向けに対する自己資本の負担(リスクウエイト)は軽減する方向で検討されていると聞いている。一方で、相対的にリスクの高い資産は必要な自己資本を割り増す方向だ」との考え方に沿って検討が進んでいるとの認識を示した。
長官は、BIS基準改正の趣旨について「自己資本がたくさんいるかどうかではなく、より正確な自己資本比率の計算を目指すことにある」と位置付け、一般論として「各銀行の持つ債権の構成によって、負担(リスクウエイト)は違ってくる」と指摘した。
また、「要は、2004年度末までに問題を正常化させることがすべてではないか」と語り、2006年末に新基準が導入されても、予定通り不良債権問題が解決されていれば「問題なし」との見解を示した。