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内閣府は、12日公表の11月の月例経済報告で、平成13年11月以来、約1年ぶりに景気の基調判断を下方修正する方針を固めた。株価下落や企業の業況判断の悪化などを反映したもので、財務省などと最終調整を行い、経済関係閣僚会議に報告するが、再び、景気悪化が懸念される。
政府は、5月の月例経済報告で「景気底入れ」を宣言。その後、8月からは基調判断を3カ月連続で据え置いていた。
だが、景気の牽引(けんいん)役である輸出や生産も、米国景気の先行き不透明感の拡大で陰りがみえ、竹中平蔵金融・経済財政担当相が不良債権処理加速策の検討に入ったことで株価が大幅下落。企業の業況判断が大きく悪化している。
このため、内閣府は10月の「景気は引き続き、一部に緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、環境は厳しさを増している」との判断を修正。景気の下ブレ懸念が強まった表現に変更する。
内閣府が6日発表した9月の景気動向指数(速報)では、景気の現状を示す一致指数が88.9%となり、景気が上向きか下向きかの分かれ目である50%を8カ月連続で上回ったものの、肝心の輸出も鉱工業生産指数の伸び率の縮小で、景気がいつ底割れしてもおかしくない状況にある。
加えて、デフレ不況のなか、不良債権処理加速に伴い、銀行が自己防衛で大規模な貸し渋りや貸し剥(はが)しに出ることが予想され、過去最高水準の企業倒産件数と失業率が悪化するのは必至で、再び、景気悪化に陥る公算が高まった。