現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
伊藤達也副金融担当相は8日、毎日新聞のインタビューに応じ、国が保有する銀行の優先株を議決権のある普通株に転換するため「明確なガイドライン(指針)をつくりたい」と述べた。優先株の普通株転換は、不良債権処理の加速に向けて政府が先月30日に決定した「金融再生プログラム」に盛り込まれたもので、事実上の銀行国有化につながるもの。伊藤氏は、転換条件として経営悪化の具体的な内容を示す意向を明らかにした。
政府は99年、大手行に総額7兆2500億円の公的資金を投入。その大半は優先株を取得する形で行われ、投入から3カ月から7年後に普通株に転換できる。転換する場合の条件として、当時の金融再生委員会は(1)国際基準行で自己資本比率が4%を下回った場合(2)銀行の信認が著しく低下した場合ーーなどを挙げていた。
金融再生プログラムでは、大手行の経営責任の明確化など企業統治を強化するため、優先株を普通株に転換することも選択肢として提示。運用のガイドラインづくりが11月中にまとめる作業工程表の焦点になっている。
また、不良債権処理(有税償却)で払った税金が将来還付されるのを見込んで資本算入する「繰り延べ税金資産」を厳格評価する方針について、伊藤氏は「一番の目的は自己資本の質を良くすること」と説明。無税償却の条件緩和とともに検討していく意向を表明した。【谷川貴史】