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ハードランディング型の不良債権処理加速策を進める竹中平蔵金融・経済財政担当相(51)と、竹中プロジェクトチームの相棒で日銀OBの金融コンサルティング会社社長、木村剛氏(40)の劇薬コンビがついに、『米国かぶれ』『外資の手先』などの批判に対し、それぞれ反撃を開始した。
「私は和歌山の商売人の息子だった。両親は一生懸命働いたが豊かでなかった」。6日の衆院財務金融委員会で、感情論に訴えたのは竹中氏。
竹中氏が10月30日に公表した不良債権処理加速策では、自己資本の計算方法である「繰り延べ税金資産」の見直しに加え、融資先企業の将来の収益を見込んだ「ディスカウントキャッシュフロー」を用いた資産の厳格査定の導入など、米国流の手法が相次いで盛り込まれた。
これに対し、竹中氏は、「あくまで日本のために行動している」ことを強調した。
「ずっと日本人はもっと豊かになれるはずだと信じてきた。日本が潜在力を発揮するにはどうすべきか考えている」
そんなことは一国の大臣として当たり前のことなのだが、竹中氏は米国発の「IT(情報技術)革命」を称賛したり、サプライサイド(供給側)の改革を推進するなど、米国の流行を“輸入”してきた実績もある。
ハーバード大客員准教授も務めた経験もある竹中氏だけに、「米国の問題点も知っているつもりだ」とまで述べた。
年末年始に再三渡米し、住民税の節税目的ではないかと指摘された竹中氏だが、実は米国の問題点を探るのが目的だったのなら良いのだが…。
一方の木村氏も、6日の民主党の岩國哲人衆院議員主催のシンポジウムで、「竹中さんの温情が分かる」とエールを送ったうえで反撃に出た。
「疲れた銀行には日銀の特別融資で倒れることがないようにし、資本が必要なら入れる」
「あたかも『銀行がつぶれる』との議論をしているように報じる粗悪なメディアがある」
確かに、金融関係者の間で「木村氏は実は銀行にやさしい」と指摘されている。「情に厚く、義理堅い人物」(元日銀マン)との評判もある。
だが、問題点はそんなところにない。市場関係者や経済学者が一斉に批判するのは、木村氏が「デフレ容認」といえる認識を持っていること。
デフレを止めないまま不良債権処理を進めることで、銀行の貸し渋りや貸し剥(は)がしが加速し、企業倒産に拍車がかかり、失業も増加、デフレがますます加速するという悪循環に陥る恐れがあるということだ。
お二人とも反撃を開始した以上、こうした疑問にもきっちり答えていただきたいものである。