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「日銀時代の木村君は、金融理論に関してはとにかく新しもの好きだった。とりあえず最先端とされる理論には、あまり深く検証することもなしに、パッと飛び付いていたようだ…」
日銀の幹部がこう言ってみせる。
このコメントに登場する“木村君”とは、木村剛KPMGファイナンシャル代表のことを指す。改めて説明するまでもないが、その木村代表は“日銀OB”という肩書を持つ人物だ。
そして前述のコメントの主、“日銀幹部”はかつて木村氏の上司だった人物だ。その日銀幹部がこう続ける。
「その“新しもの好き”というのが彼の持ち味だったが、その反面、ある種の危うさもあったことも事実だ」
別の日銀幹部が言う。 「10月30日に正式に発表となった『金融再生プログラム』は、金融のプロから言わせてもらうとするならば、ある意味でいいとこどりのモザイク型の施策でしかない。そうした意味で、そのすべてがスムーズにワークするはずもない。まさに、あちらが立てばこちらが立たず、といった状況になることは必至だ…」
そもそもこの『金融再生プログラム』は、10月22日付で竹中平蔵経財・金融相がまとめたとされる『不良債権問題の終結に向けたアクションプログラム』をベースにしたものと見ていいだろう。そしてこの『アクションプログラム』は、前述の木村代表がまとめたとされる“論点メモ”を下じきにしたものであることは間違いない。
「となると、『金融再生プログラム』は、言うところの“木村策”の丸飲みということに他ならない。もっとも作成のプロセスがどうであれ、その内容がしっかりとしたものであれば、さほど問題はないといえるが、その内容があまりにもお粗末。竹中経財・金融相ともあろう人が、よくもまあこんなものを了承したものだ」(前述の日銀幹部)
そもそも、この『金融再生プログラム』について言えば、伊藤達也金融担当副大臣が自身のパソコンを使って起草したものとされる。
「その伊藤副大臣は、“木村教”の熱心な教徒ですからね。木村氏と連絡をとり合ってまとめたであろうことは間違いない−」(金融庁幹部)
そして『金融再生プログラム』を検証する限り、最新のロジックを駆使する形で銀行−特に大手行の“国有化”を何が何でも実現することに重点が置かれている内容になっているといっていいだろう。
「ある意味で、『金融再生プログラム』からは大手銀行に対する“不信感”もしくは“憎悪”すら感じられる」(大手都銀役員)
ある大手銀行幹部は言う。
「“不信感”あるいは“憎悪”という意味では、思いあたるフシがある。実は以前、木村氏はKPMGファイナンシャルに対する融資を、ある大手銀行に申し込んだことがあったのです。ところが木村氏からの融資申し入れをその銀行は断ったというのです。木村氏にとってみれば、貸し渋りにあったと感じ、いたくプライドを傷つけられたそうです。そうしたところから、その銀行を含む大手銀行に対して強い“問題意識”を持つようになったというのです」(木村氏を良く知る関係者)
この融資を断った銀行については、ここでは特にその名を秘す。
このエピソードを、本稿読者はどのように受けとめるだろうか。