現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
[福岡 24日 ロイター] 日銀の福間審議委員は、日本の金融の状況について、株安や不良債権処理が進む中で金融機関の経営体力が弱まり、97・98年のような信用収縮現象が広がりかねないとし、強い警戒感を示した。
その上で、金融政策の面ではやや注意すべき局面になってきたとし、金融機関の流動性需要の動向については、さらに注意深くみておくことが必要になってきた、と述べた。
福岡県金融経済懇談会での基調講演で述べたもの。
福間委員は、日本の金融動向について、「金融機関、企業、家計ともに、信用リスクに対する警戒感が強まっている」と警戒感を示した。
同委員は、中小企業金融が問題だとし、中小企業向け銀行貸出は前年比マイナス幅が拡大基調にあるほか、9月短観では業況判断DIは緩やかに改善しているが、金融機関の貸出態度判断DIは逆に緩やかに悪化する姿になっていると指摘。「今後、金融機関の経営体力が、株安、不良債権処理によって、一段と弱まっていくことも予想される。BIS規制の制約を背景に、再び97、98年のような信用収縮現象が広がりかねない」とした上で、「特に、ただでさえ厳しい中小企業金融が一段と詰まってしまうおそれがある。日本経済を支えるのはまさに中小企業であり、中小企業の回復なくして景気回復はないと思う。それだけに中小企業金融については、日銀として非常に関心を持って注視している」と中小企業金融に特に強い警戒感を示した。