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日立製作所が1200社のグループ企業を、今後3年間で4分の1に当たる300社削減し、約900社にまで絞り込む方針を固めたことが23日、分かった。昨年度に2万9000人の人員削減を打ち出し、今期は業績の急回復を見込んでいた同社だが、予想以上のIT不況で、すでに9月中間連結決算の見通しも下方修正しており、さらなるリストラを迫られる可能性もありそうだ。
23日付の毎日新聞によると、日立製作所は平成17年度までの中期経営計画の骨子を固め、このなかでグループ会社を4分の3にまで削減して、組織の大幅な見直しも進める方針だという。月内にも正式発表する見通しだ。
日立グループは昨年度に打ち出した2万9000人の人員削減などで、今期の9月中間連結決算は売上高3兆8500億円、営業利益700億円を見込んでいたが、携帯電話やエアコンの不調や電力・産業システム部門の収支悪化などで、9月の段階で営業利益の見通しを520億円に下方修正していた。
また、平成11年発表の中期計画で、平成14年度のグループ売上高を9兆4000億円としていたが、実際には8兆円程度にとどまる見込み。これを受けて、次期中期計画では、平成17年度の売上高を9兆円程度に抑え、収益性の改善を最重要視する考えだ。
このため収益性が悪化している半導体事業に関して、先月に三菱電機との事業統合による合弁会社設立を発表したほか、今夏には米IBMのハードディスク事業を買収するなど、積極的な事業展開も続けているが、収益力の根本的な向上には、より抜本的な改革が必要と判断し、グループ全体の再編に取り組むことになったとみられる。
大手電機メーカーの多くは昨年度からの相次ぐ大規模な人員削減などで、今期は業績のV字回復を見込んでいた。ところが実際は、米ワールドコムの経営破たんなどで世界的に好調だった通信業界も不況に突入し、株安や米国景気の回復の遅れなど、先行きに対する不安材料は増えている。
このため先月には昨年度2万2000人のリストラを実施した富士通が、さらに3000人の人員削減を打ち出した。日立は今回のグループ再編に伴って新たな人員削減はしない方針だというが、景気の状況次第では、もう一段のリストラを迫られる可能性もでてきそうだ。