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不良債権処理の加速策を特命チームで検討している竹中金融相は、貸出額に占める不良債権の割合を一定水準までに抑える「数値目標」を大手銀行に課す方針を固めた。目標を達成できない場合は、経営者の責任を問うことも検討している。特命チームは22日、数値目標の設定や、預金保険法の枠内で資本注入する方針などを盛り込んだ中間報告をまとめる。
数値目標は、大手行にコーポレートガバナンス(企業統治)を発揮させるためで、公的資金を注入した銀行を対象に、全貸し出し債権に対する不良債権の比率を目標として課す方向だ。
目標に沿って不良債権処理を進める過程で、業務純益を超える引き当てが必要となり、自己資本比率が基準値を下回る恐れが生じた場合は、預金保険法102条に基づき公的資金を注入する。注入行の経営陣には交代を促すことも視野に入れている。利益が減り、配当原資を工面できない場合には、すでに投入した優先株を普通株化することで事実上の「国有化」に踏み切る構えだ。
金融相は数値目標の前提として、銀行に資産査定の厳格化を求める考えで、米国流の査定方法の導入などを検討している。不良債権のうち、流通やゼネコン大手が含まれるとされる大口の「要管理先債権」については、検査などを通じて担保の状況や収益見通しをつかみ、再建計画を練り直させる。この結果、あぶり出された不良債権を数値目標のベースにする方針だ。
竹中金融相は、民間委員5人を含む特命チームで、銀行の資産査定、自己資本、企業統治の3点を軸に議論を進めている。21日夕には経済産業省と国土交通省の幹部を呼び、産業の構造改革を進める「産業再生」をテーマに話し合う意向だ。
(15:11)