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(回答先: 時代の最先端、半官半民 今後、徐々に国営化 ダイエーは独立行政法人並の待遇 投稿者 hou 日時 2002 年 10 月 16 日 19:36:56)
政府は不良債権処理の加速に伴って民間銀行の貸し渋りが連鎖的な企業倒産を引き起こすのを未然に防ぐための安全網をつくる。過剰債務の削減など経営再建に取り組む大企業を対象に、条件つきで日本政策投資銀行が緊急出融資をする制度を創設する。民間銀行に貸し倒れが出た場合の損失の一部を政策投資銀が引き受ける仕組みも導入する。月内にまとめる総合デフレ対策に盛り込む。
政府は政策投資銀を含む政府系金融機関の整理合理化を検討している。その一方で、政策投資銀を活用した貸し渋り対策を検討するのは、不良債権処理で体力を消耗した銀行が貸し倒れリスクの大きい融資の圧縮に乗り出して急速な信用収縮が起きた場合に備え、緊急避難的な措置が必要と判断したためだ。
政策投資銀の出融資については、企業経営のモラルハザード(倫理の欠如)を招くとの批判が予想されるため厳密な基準を設ける。経営再建後の債務残高が実際のお金の出入りを示す年間キャッシュフロー(現金収支)の十倍以下になるなど過剰債務解消策を明確にすること、政策投資銀による融資は全体の半分以下に抑えて残りは民間銀行から調達すること、政策投資銀が直接企業に出資する場合は3年程度の期限つきとすることなどを条件とする。
民間金融機関から整理回収機構(RCC)に債権が譲渡された企業も融資対象とする。
1998年の金融危機時にも政策投資銀の前身の日本開発銀行が貸し渋り対策の融資制度を設けたが、2000年度末で終了した。現在は原則として企業の事業再構築を支援する産業再生法の適用を受けないと企業は政策投資銀の融資を受けられず、資金の使途も設備投資などに限られる。民間銀行の貸し渋りが深刻になれば、本業が比較的順調な企業でも社債償還資金などを調達できなくなる事態が想定されるため新制度を導入する。
2001年度の債務残高が年間キャッシュフローの10倍を超えるのは、製造業では繊維、非鉄金属、鉄鋼、石油・石炭の4業種。非製造業では不動産が24倍、卸・小売りと建設が18倍に達しており、新制度を活用するには厳しい再建計画の作成が求められる。