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竹中平蔵金融・経済財政担当相=写真=が兼任から10日あまりで早くも窮地に追い込まれた。「大企業やメガバンクの破綻(はたん)もありうる」との舌禍で株価は暴落、補正予算や減税で小泉首相や塩ジイにハシゴを外されたり抵抗され、デフレ対策がまとまらないばかりか、日銀にもソッポを向かれ、すっかり孤立してしまった。
不良債権処理の加速に伴う倒産、失業ショックを和らげるため、デフレ対策との両輪で進める−というのが竹中構想。
ところが、補正予算について小泉首相は臨時国会への提出を否定。減税も11日の経済財政諮問会議で塩川正十郎財務相らの強い抵抗で法人税率引き下げが見送られ、減税規模もまとまらず、出遅ればかりが目立つ。
日銀も公的資金注入を提言したものの、予想通りインフレ目標設定など政府とのアコード(政策協調)は見送られた。「日銀はデフレ対策が出ないうちは様子見。ボールは政府の側にある」(金融筋)というのだ。
こんな状態でハードランディングの不良債権処理だけが突出すれば、大企業や金融機関の破綻懸念だけが強まる。現状でも週末を迎えるたび、破綻のウワサがまことしやかに伝えられ、株価もさらに下落しかねない。
もっとも、竹中氏肝いりの不良債権処理のプロジェクトチームも、当初は11日にも中間報告を出す構えだったが、こちらも「来週か再来週初めをめどに作業したい」(竹中氏)と遅れそう。
金融コンサルティング会社社長の木村剛氏が金融機関への厳格な査定や引き当て強化など持論を展開しているようだが、「問題提起をしただけで合意はしていない」(同)という段階だ。
「企業や金融機関の具体名も出るため」と協議を非公開としていることについては、かえって市場の疑心暗鬼が強まるなど問題点も多い。
孤立した竹中氏は与党幹部へのお詫び行脚に精を出し、堀内光雄総務会長には「教科書に載っているようなことはいちいち言うべきでない」と学者大臣に皮肉たっぷりに苦言を呈される始末。
「ダメな大臣は退場するのが民主主義のルール」との声がまたも浮上してきそうだ。