現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
「商社問題は、一連の不良債権処理問題にとってまさに“パンドラの箱”。その“パンドラの箱”が、今まさに開かれようとしている…」(大手都銀幹部)
日商岩井……50円
ニチメン……66円
トーメン……60円
いずれも“経営不振商社”として、その動向がひそかに注目される総合商社の昨日(10月10日)時点の株価(終値)だ。
「その3社については、言うところの“30社リスト”の陰にかくれる形で、これまでさほど注目を集めてきませんでした。しかし、この3社は意外に思われる規模の過剰有利子負債を抱えているのが実情なのです…」(前述の大手都銀幹部)
前述の商社3社が抱える有利子負債は以下の通りだ。
日商岩井……約2兆円
ニチメン……約1兆円
トーメン……約1.1兆円
驚くべきことに、この3社トータルで約4兆円を超える有利子負債を抱えているのが実情だ。
「この3社について言えば、そのいずれもが事実上の債務超過状態に陥っているのが実情です。政府が進める不良債権処理策が具体化していく中で、この3商社に関する問題が急浮上してくるものと思われます…」(別の大手都銀役員)
その3商社の経営を再建するためには、債権放棄を軸とした金融支援策の実施が必要不可欠、というのが関係者の一致した見方だ。
それでは一体、どの程度の金融支援(債権放棄を中心とした)が、必要だというのだろうか。
「3社とも、完全に経営の再建を図り、将来絶対に2次ロスを発生させないということを前提とするならば、有利子負債の半分程度の金融支援の実施は必要だろう」(大手都銀幹部)
このコメントを額面通り受けとめるとすると、金融支援の必要総額はなんと2兆円もの規模に膨れあがってしまうのである。
「“2兆円”となると、あのダイエーに対して実施した額の約4倍もの規模に達してしまう。必要かどうかは別にして、金額自体が非現実的。仮に半分だとしても1兆円の大台に乗ることは確実。この3社のメーンバンク、準メーンバンクは大手都銀であることは確かなのだが、果たしてそうした巨額の金融支援のインパクトに耐えられるかどうか…」(大手都銀役員)
ここまで説明すれば、商社問題が不良債権処理問題にとってまさに“パンドラの箱”であるゆえんがわかるだろう。
「竹中平蔵経財・金融相自身、この商社問題の持つ意味をよく理解しているのです。それだけに不良債権処理問題に対する大臣の危機感は相当なものがある…」(竹中氏に近い関係者)
仮に、この“パンドラの箱”が完全に開いてしまえば、メガバンクに対する公的資金投入は、まさに現実の問題となって浮上してくることは間違いない。
「そしてそのことは、一部メガバンクが、“国有化”されるという最悪の事態も十分にありえるということです」(大手都銀役員)
こうした“思惑”とは全く別の次元で、株式マーケットは“パンドラの箱”を開きにかかっているのが実情だ。
「つまり、“株価”の面で、3商社はまさに追い詰められつつあるのです。仮に額面割れという事態になったら、3商社の問題はマーケット的に火を噴き始めることになるでしょう」(大手証券会社役員
はたして“パンドラの箱”は開くのか。とりあえず、前述の3商社の株価には要警戒だ。