現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
★怪しいなあ。貸しビル業に対する適正金利って、どんなもんかな。担保価値が落ちてるし先行き供給過剰なら、8%近くが実は適正ってこともありえるんじゃないか?REITして魔ーケットで売ったらわかるか。
第15回「中小企業経営者の魂の叫びを聞け」
(KFi〔KPMGフィナンシャル〕代表 木村 剛氏)
最終更新日時: 2002/10/11
先日掲載したこのコラムにおいて、銀行からの不当な扱いを受けている方々に対して、具体例を教えていただきたいとお願いしたところ、毎日物凄い数のEメールが弊社に届いている。そのうちのいくつかをお示ししたい。まずは、経営に何ら問題がないのに、ドンドン利上げされているケースである。
2%程度の金利からいきなり8%を要求する銀行
「私は、東京都で中小企業を営んでおりますが、近年、金融機関の利上げ攻勢に日々怯えております。」
「業種は貸しビル業ですが、バブル期に先代が他界し、残された土地にビルを建設いたしました。当時は様々な金融機関からOFFERがありましたが、ある大手の都市銀行と長期借入の契約をし、今日まで15年間、一切の滞りもなく返済を続けておりますが、この1年間で、金利の引き上げが再三おこなわれました。昨年度は、若干の空室があったものの、何とか黒字で決算を終えられたにもかかわらず利上げされました。」
「我々中小企業経営者の心理として、金融機関に反発して一切の返済を迫られるかも、という恐怖心が絶えずあり、身を削ってでも金利の上げに従わざるを得ないのが実情です.その胸中を知ってか、話し合いの中には絶えず他行に乗り換えてもっらてもよいというフレーズがでますが、今日、乗り換えられるような術があるはずがありません。 」
「前述の掲載メールの中で、貸し剥がしの実情を聞かれて、木村様が『間接的には聞いていたが、やはり----』というくだりがありますが実態はかなり深刻です。特に心理的な不安には絶えず見舞われ、現実に成立している、取引ですら喜びを感じられません。大多数の中小企業経営者がこのような心理状態であれば、景気の浮揚などありえるはずがありません。」
「プロジェクトチーム発足後の弊社取引支店よりの新たな要求はありませんので、金融機関名等は本日の段階では控えさせていただきますが、今年3月の金利の話し合いでは本部からという表現で8%以上の法外な金利の提示もありましたが、支店サイドもいくらなんでも、ということで4%台になりました。」
「このような、中小企業経営者の不安を聞いていただけることは大変ありがたいと思いますが、経営者の中には年齢等の理由でメールが打てない、自社だけの問題と考え、自身で抱え込んでしっまている方々も多数いると考えられます。是非、このような庶民レベルの現実をお上に認知していただき、日々、経営に集中できる環境を早急に整えていただきたいと節に要望させていただきたいと存じます。」
もう一つ、Eメールを紹介したい。この方は、2%程度の金利をいきなり8%に引き上げるといわれて、何とか4%に勘弁してもらったというケースである。
「はじめまして、東京都で不動産賃貸業を営む弱小企業のものです。現在20代後半、私で3代目となります。」
「私どもは、○○銀行をのぞくメガバンクと取引させて頂いておりますが、あまりにもその行動がひどすぎます。所謂貸しはがしと思いますが、『期限の利益・・・』『手形の書換え応じない・・・』『担保評価が目減りしたので・・・』等々の理由にならないこじつけ、人質を武器に、一方的な金利引上げ等を強要してきます。私ども全国の弱小企業及び弱小経営者は、当然会社の全ての資産を担保に差出、社長個人の預金にも質権を設定し、かつ社長当人及び親族まで連帯で保証しております。当然借りたものは返すつもりで、日々努力し、企業の内容もすべてガラス張りで頑張っておりますが、イキナリ金利を倍にしろといわれても無理なものは無理なのです。そんなことをしておいて、その裏では、大企業の借入を棒引きし、かつ棒引きした企業に超低金利で融資しております。その穴埋めを、命をかけて会社経営している私どもから脅しにより金利をアップさせ、更には潰すという行為を平気でしております。担保価値が下がったのは、私どもの責任ではありません。かつ強引にゴルフ会員権や土地を買わせ、担保価値が下がったら、『すぐに売ってもらわないとこまる』等々あまりにも、不条理すぎます。当社は、前記の通り、資産を売らされた累損はありますが、毎期黒字であり、特に問題なく営業できておりますが、このままの対応を銀行が続けるならば、借入金・金利も払っているのに、強引に潰されてしまいます。銀行側の今までの杜撰な融資姿勢を中小企業のせいにされるのは、ゴメンです。 ひどい文章で申し訳ありませんでしたが、木村様には、気付いてみたら、銀行と一部の大企業しか日本にはのこらないで、中小企業は全てつぶれ、経営者は自殺していた・・・なんて世の中にだけは絶対にしないようお願い致します。期待しております。」
一度も延滞がないのに無理やり不良債権扱い
なぜ、こうした声をマスコミは拾い上げようとしないのだろうか。どうして大銀行を擁護する無責任なアジテーションを張り続けるのか。国民の血税を資本注入でもらっている大銀行が、こうして中小企業の経営者たちをなぶりものにしていることがなぜみえないのか。ジャーナリストなら市民の目線で物事をみるという良心は残っているはずだろう。それとも、大銀行から流されるでっち上げ情報の渦に溺れて、記者を目指した頃の魂の欠片すら失ってしまっただろうのか。次に示す中小企業経営者の魂の叫びを聞いて心が震えないのなら、報道の現場から降りるべきだ。
「私は一度も延滞などしたことはない。それなのに、銀行は一方的に書き換え期日を拒否して無理やり不良貸付債権偽装をしてきた。その次には、返済がなければ当該債権を整理回収機構に売る、と言ってきた。担保となっている不動産は、いくらで売られるか分からない。当然二束三文だろう。残りの不足額は大企業と違って、すべて私の個人保証をしている。だから、取りっぱぐれは無い。銀行や大企業の役員どもは個人保証もしていない。それなのに、あいつらには税金を注入すると政府はいう。この状況のどこが自己責任だと言うのか」
「1社1000億円債権放棄するなら1000社に1億円ずつ融資を」
「あまりにもアンフェアだ」――彼らは叫び続けている。
地方で講演をすると、「あの企業に1000億円も債権放棄するのなら、俺たち1000社に1億円ずつ融資してくれ」という多くの人からの声を聞いて心が張り裂けそうになる。私たちの日本を、「気付いてみたら、銀行と一部の大企業しか日本にはのこらないで、中小企業は全てつぶれ、経営者は自殺していた…」などという国にしてはなるまい。
これから、私に対する、あらゆる誹謗中傷の記事が百花繚乱の様相を示すだろう。このプロジェクトチームに入ることを決意したときから、私は腹を括っている。日本を「気付いてみたら、銀行と一部の大企業しか日本にはのこらないで、中小企業は全てつぶれ、経営者は自殺していた…」という国にしないために、倒れるときも前のめりで倒れる覚悟はできている。