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「竹中平蔵経財・金融相は、ダイエーに対して次のような認識を持っているようだ。『今年2月、ダイエーのメーンバンク3行は同社に対して総額5200億円にのぼる金融支援を実施したが、これでは全く不十分。ダイエーの経営を軌道上にのせるためには、トータルで8000億円程度の金融支援の実施が必要だった』と−」
「竹中氏は一貫してこうした主張を繰り返していると聞く。ところで不思議なのは、なぜ“8000億円”という数字が出てきたのかということだ。数字の根拠は何に基づくものなのか、どうもはっきりとしないのです」
大手都銀の企画担当幹部がこう言う。
株式マーケットにおいて、みずほホールディングス、UFJホールディングスといった大手行の株式と並んで、ダイエー株が狙い撃ちにされていることは、改めて指摘するまでもないだろう。
そのダイエーの株価だが、昨日(10月9日)の段階で再び100円割れに急接近。(終値103円、最安値100円)
「仮に再び100円ラインを割り込んだら、ダイエーの株価は一気に額面株価水準まで落ち込んでしまう可能性が高い。今日以降のダイエーの株価には要警戒だ」(大手証券会社役員)
話は若干それるが、昨日の夕刻、筆者はダイエーのある仕入れ業者から電話をいただいた。
「ダイエーは本当に大丈夫なんでしょうか。そろそろ納入してある商品の引き上げを検討した方がいいでしょうか−」
こうした状況から考えて、一部の仕入れ業者が動揺し始めていると見て間違いない。
「もし万が一、商品供給がストップしたならば、ダイエーの息の根は完全に止まってしまう」(大手都銀幹部)
ダイエーは今月18日に平成14年度中間決算を発表する予定だ。
「その中間決算の内容が、1つの試金石となってくるだろう」(同)
とはいえ、ダイエーの命運が竹中経財・金融相によって事実上、握られている状況に変わりはない。
本稿冒頭で紹介したコメントの中で示したように、竹中氏がダイエーに対してネガティブな認識を持っていることは、まず間違いない。
「竹中さんの『そもそもダイエーに対しては8000億円程度の金融支援を実施すべきだった』という認識は、ある大手都銀首脳のサゼッションによるものだそうだ。それだけに竹中さんは、その“認識”に相当な自信を持っている」(前述の大手都銀企画担当幹部)
別の大手都銀役員が言う。
「とはいえ、ダイエーのメーンバンクが同社に対して追加の金融支援−特にそれが債権放棄であるならば−を実施することは事実上不可能な状況にあります。竹中さんはどのようなシナリオを描いているのだろうか」
竹中経財・金融相が進めようとしている“構造改革”が、ダイエーをスケープゴートに仕立てあげようとしていることはまず間違いない。
「ダイエーを処理することで、株式マーケットがアク抜けするのであれば、それはそれで仕方のないことだ」(大手証券会社役員)
こうしたムードもただよう中、ダイエーの動向には要注目だ。
2002/10/10