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厚生労働省は10日、雇用保険の大幅カットを柱とする給付見直し案を労働政策審議会雇用保険部会に示した。所得の高い層や自己都合での離職者の失業手当を大きく削り、上限も減額して日額7310円に一本化。高年齢者への賃金補填(ほてん)や教育訓練給付も支給要件を厳しくする。一方、早期再就職を促す「就業促進手当」(仮称)を創設。パートなど短時間労働者に対する制度の充実や育児に配慮した見直しもする。
失業手当は、再就職後の賃金を手当が上回る「逆転現象」を解消する。離職前半年の賃金の60〜80%だった給付率を、高額所得者に適用する率を引き下げ50〜80%とする(60歳〜64歳は50〜80%を45〜80%に)。
日額の上限も60歳未満は7310円に一本化。引き下げ幅は30歳未満1366円▽30歳〜44歳2332円▽45歳〜59歳3298円とする。60歳〜64歳は9640円から7011円に減額する。
離職前の賃金が高い人ほど給付が減り、受給者の6.6%が20%以上の減額となる見通し。厚労省は「受給者の70%強は5%未満の減額にとどまる」という。
正社員とパートの給付日数は一本化したうえで、自己都合退職より倒産・リストラによる失職者を優遇する。特に就職が難しくなる35歳〜44歳は、雇用保険への加入期間が10年以上の場合、給付日数を240〜270日に延長する。
高齢者に対する制度も厳格化する。60歳時に比べ賃金額が15%超減った高齢者に賃金の25%を補填する「高年齢雇用継続給付」は「若年世代からみて不公平」との声に配慮。支給要件の賃金低下率を「25%超」にし、給付水準も25%から15%に落とす。
65歳以上が失業した場合に一定日数分の失業手当を支給する「高年齢求職者給付金」も、最長で75日分支給していたのを一律30日分とする。
資格取得などの講座の受講費を助成する「教育訓練給付」も、給付率を80%から原則40%へと半減する。
「就業促進給付」は、正社員としての就職に限っていた従来の再就職手当を拡充する形で創設。パートや派遣、一定期間の試用後に正式採用が決まるトライアル雇用などの形で就職した場合でも一時金を支給し、働き方の選択肢を広げる。(13:02)