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◇<東証>みずほHD、UFJが一段安 割引現在価値の導入も
【NQN】(10時40分、コード8305、8307など)みずほHDとUFJが大幅下落。ともに連日で上場来安値を更新し、16万円を割り込んだ。みずほHDは一時15万円ちょうどまで下げる場面があった。引当金の積み増しや株価下落によって自己資本が目減りするとの見方から売りが優勢になっている。最近まで押し目買いを入れていた、短期の値幅取り狙いの個人投資家も、見切り売りを出しているもようだ。一方、地方銀行の値動きはまちまちで、値上がりする銘柄も目立つ。
10日付の日本経済新聞朝刊は、日銀がきょう10日にも公表する予定の「不良債権問題の基本的な考え方」の概要を報じ、「将来の損失見込みを織り込んで引当金を計算する割引現在価値(ディスカウント・キャッシュ・フロー)方式を考えている」と伝えた。市場では、こうした手法の導入によって大手銀行の多くが引当金積み増しを迫られるとの見方が多い。これまでは不振企業が経営破たんしてから、支援してきた主取引銀行が多大な損失を計上するケースが少なくなかった。
秋場節子・ドイツ証券日本株調査部ディレクターは「ディスカウント・キャッシュ・フローは、一律の貸し倒れ実績ではなく、企業ごとにデフレ傾向を織り込んで引当金を積むという考え方だ。日銀の方針は不良債権の早期処理を促す意味からもまっとうだ」と話している。