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東京 10月9日(ブルームバーグ):9日午後の東京株式相場は下落。日経平均株価はこの日の安値圏となる8500円近辺でもみ合っている。電機や自動車などの輸出株を中心に、小売り、通信、一部銀行株など幅広く売られ、東証1部の値下がり銘柄数は1100を超えるほぼ全面安の展開。デフレ圧力を緩和する需要刺激策は当面出されないとの懸念が、投資家の下値不安を一段と強めさせている。
市場関係者の間では「小泉首相はきのう補正予算に前向きとの報道を偽装だと強く否定し、少なくとも臨時国会での補正予算編成はなく、仮に実施されても来年の通常国会以降ということが確認された。つまりこれは、竹中金融相によるハードランディングシナリオを、緩衝材なしに進めるということ。1.5兆円の減税などでは通じないレベルにあり、それを株式市場は織り込みにいっている」(三菱証券・藤戸則弘シニア投資ストラテジスト)との見方が出ていた。
小泉純一郎首相は8日夜、官邸で記者団に対し、補正予算編成に関して「今国会では考えていない」と述べ、18日召集の臨時国会で補正予算案を提出する可能性を否定した。また同日昼に、小泉首相が雇用対策や中小企業対策などセーフティーネット整備のための補正予算編成に前向きと報道されたことに関しては「偽装報道ではないか」と述べている。 一方、福田康夫官房長官は9日午前の定例会見で、日経平均株価が8500円を割り込んだことについて「欧米、特に欧州の相場が軟調なことから、その影響を受けていると考えるしかない」と発言。補正予算編成やそれに伴う国債増発の可能性も否定した。
昼休み中の東証立会外取引では、約60億円のバスケット取引が成立。規模が少額だったうえ、注文状況も売り買いきっ抗していたとみられ、午後の取引開始直後の相場への影響は限定だった。 しかしその後も買い手不在のなか、政策遅延や海外株安の継続による海外投資家売りへの警戒感が市場全般に広がっており、日経平均先物12月物は国内機関投資家などからのヘッジ売りに押され、午後1時30分前に再び8500円割れ。先物の下落が現物株への裁定解消売りを誘った。
個別では、ソニーや東京エレクトロン、京セラ、日立製作所など主力電機株が総じて安く、トヨタ自動車、ホンダなど自動車株、信越化学工業、ファナックなど輸出比率の高い国際優良株も下落。 みずほホールディングスの下落率が10%を超えるなど、UFJホールディングス、三井住友銀行など銀行株も下げ幅拡大。イトーヨーカ堂やセブン−イレブン・ジャパンなど小売株、NTTドコモなど通信株などへの売り圧力も強まっている。
東証1部の下落率上位には、有利子負債の多さなどから経営環境が厳しいとみられている大京、トーメン、熊谷組、住友建設、ダイエー、オリエントコーポレーションなど低位内需株が並ぶ。
半面、銀行株全般の下げに逆行する形で三菱東京フィナンシャル・グループが高く、ブリヂストンも堅調。 ライトオンやジーンズメイトなど足元の業績が堅調な消費関連株の一部が高く、中間期業績見通しを増額修正したタカラなども個別に高い。
主要株価指標の現在の株価 前日比
日経平均 8507.00 −201.90
TOPIX 843.91 − 16.88
日経平均先物 8490.00 −220.00
日経平均先物(SIMEX) 8495.00 −235.00
東証2部指数 1565.59 − 15.71
ジャスダック
ブルームバーグ・リード 1455.12 + 1.69
東証1部出来高(百万株) 597