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工業原料として再利用できる金属やプラスチックのくず、古紙などの再生資源6品目の輸出が激増していることが分かった。主な輸出先は中国で、金属は建築資材、プラスチックは日用品、古紙は段ボールなどに再生されており、国内でのリサイクルの空洞化が顕著になっている。また、再生資源に交じって廃棄物が海外に流出するのを懸念する声も上がっている。
財務省の貿易統計から、再生原料に該当する、くず鉄▽銅くず▽アルミくず▽スラグ類(金属の精錬かす)▽古紙▽プラスチックくずの6品目の輸出量を見た。
90年と01年の輸出量を比べると、「古紙」が2万2000トンから146万6000トンと65.2倍に激増。これは国内の古紙回収量の7.5%にあたる。
「くず鉄」は615万トンと15.5倍に増えた。「日本鉄源協会」によれば、国内の鉄スクラップ発生量の15%程度だ。
廃電線や廃家電などから出る「銅くず」は15万6000トンで13倍、「アルミくず」は5万3000トンで6.8倍、「プラスチックくず」は39万2000トンで9.5倍、再度精錬して残った金属などを取り出す「スラグ類」は389万2000トンで3.1倍と、いずれも大幅に増加している。
輸出先には韓国、東南アジアなども含まれるが、経済成長の続く中国が圧倒的に多い。鉄くずは4割以上、銅くず9割以上、アルミくず8割以上、古紙は4割以上を占める。特に古紙は、段ボールの需要が伸び、昨年から輸出が急増。今年も7月までで134万トンも輸出されており、このままの勢いだと、02年は90年の100倍以上の輸出量になりそうだ。
しかし今年になって、中国側から品質低下への指摘が増えてきた。再生資源を十分に分別せず、不要なものが交じった状態で輸出されるケースが問題視されている。
中国が義務づける輸出品検査を委託されている「日中商品検査」(東京都中央区)には8月、中国政府から、素材の分別が不十分で「銅やアルミの含有比率が低くなっている」との警告文書が寄せられた。また、輸出された空き缶が洗浄されておらず悪臭を放ったため「生活ごみ」と判断されて陸揚げを拒否された事例もあったという。
廃家電の部品などは、品質などの基準違反や中国国内での不正な再利用が問題になり、8月に輸入を認めない方針も打ち出された。
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■高月紘・京都大学環境保全センター教授(廃棄物工学)の話■ 資源回収は盛んになったが、コスト高の日本では再生資源を活用する受け皿は未発達で、製造業の空洞化と並行して、リサイクルも海外に現場が移っている。再生資源に交じって廃棄物が流出することもある。輸出先の環境汚染を防がねばならないし、このままでは、日本は周辺諸国にとってごみを出すだけの存在にもなりかねない。本当に「持続可能な社会」を目指すのなら、リサイクルよりも無駄に資源を消費しないライフスタイルが求められている。
(13:25)
★ふむ。資源再生ビジネスが有望という割にはアサヒプリテックの株価は凍死を通り越して即死なわけだが・・・
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=5855&d=1y