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竹中暴走に援軍もなく…
竹中平蔵経済財政担当相の指揮下、不良債権処理の加速策を検討してきた「金融分野緊急対応プロジェクトチーム」(PT)の中間報告が土壇場でキャンセルされた。
小泉内閣の緊急課題である「総合デフレ対策」の柱が不良債権処理の加速策である。02年3月期末での国内金融機関の不良債権総額は52兆円超。これを「ハードランディング」路線で処理しようとしている平蔵スタイルに金融界とそれにつながる自民党の族議員が猛反発したのだ。
平蔵大臣曰く、「大手行でも破たんする可能性はある」というものが、市場に“平蔵ショック”を巻き起こし、株式市場は長い沈黙状態に入ってしまった。
平蔵氏の施策は、銀行の資産査定を貸出先の収益見通しも加味した厳格な米国方式で行うというもの。これによって、引き当てを強化し、銀行には収益と不良債権処理の目標を設定させる。そして、過小資本に陥った銀行には公的資金を再投入し、国有化への流れを作ろうとしている。
あまりの猛反発に、内閣府幹部も「企業整理ではなく、企業再生と言え」と平蔵氏にアドバイス。小泉首相の援軍もないまま、平蔵氏は何とか軌道修正を図ろうとしているが、今やかつての強気の姿勢は消えかかったかに見える。
それでも今月末にはPTが、アクションプラン(行動計画)を発表する流れはできており、ここで各行の経営陣の新旧交代も迫ると見られる。処理の先延ばしはできない。再び金融危機のムードが急速に高まるのは必至。
世間の耳目が、北朝鮮拉致問題という分かりやすいものに注がれている間に、大変なことが進んでいるのである。