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「小泉首相としては、一連の不良債権処理問題を竹中経財・金融相に丸投げしたつもりは毛頭ない。また、“竹中案”を丸飲みするつもりも全くない−−」
官邸中枢スタッフがこう断言してみせる。
そしてこう続ける。
「小泉首相は、この問題の“落としどころ”をキチンと考えている。言葉を変えて言うならば、小泉首相の“腹案”があると考えてもらっていいだろう」
ここ最近の竹中平蔵経財・金融相の口癖に、「(不良債権処理の促進策を)最終的に決めるのは、小泉首相と私の2人です」というものがある。
「それは何かの間違いだろう。最終的に決めるのは、あくまでも小泉首相だけだ。竹中経財・金融相は関係ない−−」
このコメントからも明らかなように、ここへ来て“官邸”は竹中経財・金融相との間に徐々にではあるが確実に距離をおきはじめていると見ていいだろう。
「“3人組”は、少々暴走し過ぎだ。ただひたすら強引に正面突破を繰り返すだけでは、事態の進展は図れない。あまりにも交渉事が下手だ−−」(前述の官邸中枢スタッフ)
このコメントに登場する“3人組”とは、竹中経財・金融相、伊藤達也金融担当副大臣、木村剛KPMGフィナンシャル社長のことを指す。改めて説明するまでもなく、いずれも10月3日に金融庁内に設置された“金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム(竹中チーム)”のメンバーだ。
「幻となった竹中チームの“中間報告”−−『不良債権問題の終結に向けたアクションプログラム』は、事実上この“3人組”だけでまとめられたものなのです。従って、“3人組”以外のPTメンバーは、マスコミ報道にあるような“中間報告”について全く認知していないのが実情だ。さらに言うならば、“三人組”以外はあの“中間報告”の内容には反対と言えるだろう」(“竹中チーム”のメンバー)
前述の官邸中枢スタッフが言う。
「竹中・経財・金融相は、不良債権処理促進策について木村氏に事実上丸投げしてしまった、と言えるだろう。つまり、あの“中間報告”は実質的な木村案なのだ。そもそも“官邸”サイドには、木村氏を“竹中チームに”に入れることに異論があった。にもかかわらず木村氏がチーム入りしたのも竹中経財・金融相の強いプッシュがあったからこそ。そうした一連の経緯から考えても、官邸が“木村案”を丸飲みするはずがないことは明白だ。ましてや、あれだけ政府・与党内部で異論が噴出している中で、そうしたことは不可能だ−−」
こうした状況を踏まえて、竹中経財・金融相は現在必死になって、“落としどころ”を探っているのが実情だろう。
「どうやら竹中経財・金融相は、銀行の自己資本の計算方法に対して新しいルールを適用させる時期について、当初想定していた平成16年3月期から1年先に延長することで事態の収束を図りたいようだ。後は、この譲歩案に対して与党および銀行業界がどのような反応を示すかにかかっている、と言っていいだろう」(金融庁幹部)
今日(28日)午前、竹中経財・金融相と大手銀行トップとの間で、第3回目の“意見交換会”が開かれる予定だ。
果たして、先週末段階で反竹中色を鮮明に打ち出した銀行業界が“譲歩案”を受けて軟化するかどうか。この“意見交換会”の結果には、要注目と言えるだろう。