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ドイツ経済の回復の遅れを踏まえ、主要金融機関はユーロ圏の国内総生産(GDP)の実質成長率見通しを下方修正している。今年は一%以下の低成長にとどまり、二〇〇三年も「二・五%程度」とされる潜在成長率を下回る二%以下との見通しが大勢を占めている。
米メリルリンチは先週末、今年の成長率見通しを〇・八%から〇・六%に、来年は二・四%から一・八%に下方修正。週明けの欧州株式相場が急落するきっかけとなった。米モルガン・スタンレーも一日、来年の見通しを一・五%成長と一気に一・二ポイント引き下げた。
景気回復の足を引っ張るのはユーロ圏経済の三割強を占めるドイツやイタリア。メリルリンチによると今年のドイツの成長率は〇・二%。「ゼロ%程度」としている日本並みの低水準。個人消費の失速に伴い、経営者心理も悪化している。
金融市場はECBによる金融緩和を織り込み始めている。ただ、賃金上昇や原油高でインフレ率はECBの参照値の上限(二%)に張り付いており、利下げの時期を巡っては年内と来年以降で予想が割れている。(ロンドン=佐藤大和)
【表】主要金融機関のユーロ圏の実質GDP成長率見通し
(%)
2002年 03年
▽ スタンダード・チャータード 1.0 2.0
▽ UBSウォーバーグ 0.9 2.0
▽ ゴールドマン・サックス 0.8 1.8
▽ メリルリンチ 0.6 1.8
▽ HSBC 0.8 1.7
▽ モルガン・スタンレー 0.7 1.5
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▽ 国際通貨基金(IMF) 0.9 2.3