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金融庁の金融分野緊急対応戦略プロジェクトチームのメンバーになった金融コンサルティング会社代表、木村剛氏が4日、広島市内で講演し、銀行への公的資金の注入に関連して、「技術的な問題にすぎない。単に(銀行の)自己資本の論議だけではなく、信用の回復がより重要な課題だ」と述べ、不良債権など銀行が抱える課題を根本的に解決する必要性を強調した。
木村氏はさらに、「銀行は地価下落とデフレを不良債権増加の言い訳にするが、99年度から3年連続で当初予想から兆円単位で増えている。これだけ予想を外せばプロではない」と痛烈に銀行を批判した。
2001年度までの5年間で不良債権が10兆円増えたにもかかわらず、貸し倒れ引当金は逆に5兆円減っていることを例に挙げ、「銀行の行動は不思議だ。担保である土地の価格が急騰したのか」とも指摘し、引き当てを積み増すべきだとの考えを示した。十分に引き当てした結果、過小資本に陥った銀行は退場させるというのが木村氏の持論で、「競馬ですった人に誰が金を貸すか。また無駄遣いするに決まっている。穴の開いたバケツにいくら水を入れてもダメだ」と語った。
不良債権処理を加速すれば、過剰債務を抱える不振企業の整理が進み、他の産業に大きな影響を及ぼすと見られる。しかし、木村氏は「不良債権の裏側には(不振)企業の問題も多くある。課題を抱えたままでは、モノ、サービスを提供しにくくなり、より景気を悪くする」と指摘した。
(10月4日22:50)