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臨時国会の審議で竹中平蔵経済財政・金融担当相が与野党双方から集中砲火を浴びている。厳しい政治判断を迫られる金融担当相に民間人を据えるという賭けをした小泉純一郎首相もそれほど援護せず、竹中氏を憎まれ役にしてしまった。不良債権処理の加速策の議論も空転している。(1面参照)
二十四日の衆院予算委員会。竹中金融相は「大きすぎてつぶせない銀行はない」と報じた米誌の会見記事の釈明に追われた。柳沢伯夫前金融相の時は金融行政の不備を突く野党と与党・金融相の対立の構図が目立ったが、今国会では自民党など与党議員も「反竹中」に回っている。
本来は二十二日に竹中金融相の検討チームが不良債権処理で中間報告を提示、それをたたき台に国会審議が進むはずだった。ところが与党側が土壇場で竹中案の「独断専行」を強く批判、公表を見送った。予算委審議の冒頭はテレビでも中継され国民の注目が集まる舞台だが、不良債権問題を巡る議論はいっこうに進展しない。
ただ、与野党も説得力のある対案を示せるだけの準備が整っていない。竹中金融相に対する与野党の厳しい態度は、政治の力量不足を覆い隠す方便にもなっている。
「経済学を勉強した人間としてグローバルなマーケットから評価される政策論議を堂々としたい」。九月三十日の金融相就任会見で竹中氏は民間閣僚が金融担当となることについてこう述べていた。
しかし国会では、個人攻撃に終始して建設的な政策論議がない状態。不良債権処理の最終報告に向けて、水面下の調整がまたぞろ始まるのかもしれない。
(S)