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日銀が1日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、景気失速の懸念が急速に高まっていることを浮き彫りにした。
9月調査では、企業の景況感を示す業況判断指数(DI=景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数値)で、大企業・製造業のDIがマイナス14となり、前回の6月調査のマイナス18からわずか4ポイントの改善にとどまった。改善は2期連続。ただ、6月調査では1年9カ月ぶりにDIが改善し、改善幅も20ポイントと過去最大を記録したのに比べると、改善テンポに急ブレーキがかかった格好だ。
平均株価が一時9000円の大台を割り込んだ株安を背景に金融不安が広がり、企業マインドが冷え込んでいるほか、頼みの綱の輸出が落ち込んでいるためだ。前回の6月短観では、業況判断指数が大幅に改善し、政府の「景気底入れ宣言」を裏付けたが、早くも化けの皮がはがれた形だ。
9月調査では、大企業・非製造業もマイナス13となり、前回のマイナス16から3ポイント改善。中小企業・製造業はマイナス37で4ポイントの改善となったが、いずれも改善幅は縮小。中小企業・非製造業ではマイナス38となり、ついに1ポイントの悪化に転じた。また、年末にかけて景気の不透明感が根強いことを反映し、12月までの先行きも3ポイントの改善予想にとどまった。
6月調査では、調査期間中の5月に平均株価が終値ベースで年初来高値(1万1979円)を記録するなど回復感があった。これに対し、今回は、9月4日に平均株価が一時9000円を割り込み、バブル崩壊後の最安値を更新し、天国と地獄の様相を呈した。