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(回答先: Re: 竹中担当相の金融兼務を歓迎=米CEA委員長【ワシントン30日時事】 投稿者 CEO 日時 2002 年 10 月 01 日 03:30:50)
コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサ−チ部国内法人担当部長の一尾仁司さんは、昨日の内閣改造で竹中氏が金融相を兼任したことについて、「米国政権の対日指南役がハバードCEA委員長(先月来日)だとすると、ハバード氏に近い竹中氏の兼任は米国との連携を重視することを示す」と語る。したがって、米国の具体的要請が引き続き注目点となる。また、人事から1つの見方として、元金融再生委員長の谷垣氏の入閣は、竹中氏への忠告役またはバッファー役を担う公算がある。また元官房長官の中川氏が自民党国対委員長になったが、ペイオフ解禁対策の決済性預金創設などの提言者と言われており、不良債権問題での発言は竹中氏に極めて近い(週刊エコノミスト10.8号等)。このため、両氏の言動も、今後のウオッチ・ポイントになると言う。
<金融庁と日銀のギャップは解決に向かう>
竹中氏は金融行政の三原則として、@資産の査定をしっかりする、A銀行の自己資本について十分な検討を行う、B銀行経営のガバナンスを発揮し、しれによって収益力を高めるようにする、などを挙げた。スタートは査定問題。竹中−柳沢対立が前面に出るケースが多かったが、実際には「金融庁と日銀のギャップが大きな溝であった」。この溝を埋めることで、第1のハードルは解決に向かうと見る。「金融庁の特別検査で全国銀行の不良債権残高は52兆円に膨張したが、その中身の区分がポイントになろう。また、破綻懸念先債権や要管理先債権の銀行からの切り離し策が問われる」。こうして、小泉首相の”政府・日銀一体となって”の趣旨は、査定問題の詰めから始まる。同時に、他省庁との連携では、国土交通省との不動産流動化策、経済産業省との産業再生策が大きな焦点になると見ている。
<自民党のデフレ対策は、市場でも全く評価されない存在>
第2のギャップは、自民党と政府のギャップ。「自民党のデフレ対策は、市場でも全く評価されない存在に陥っているが、実現可能な政策を政府と摺り合わせる必要がある」。小泉首相の自民党内の抵抗勢力との対決構図は変質する必要があるとして、こう続ける。「成功するかどうか市場の疑心暗鬼は強いだけに、具体的行動を見極めながらの展開にならざるをえないが、従来とは異なるポジションに入った点は評価できよう」。なお、具体策の注目点としては、@個別企業の破綻処理、ARCC(整理回収機構)の活用策、B(肥大化批判とバランスを取りながら)日本政策投資銀行の活用、C金融機関の損失度・体力(その結果としての公的資金注入論議)、D不動産税制を中心とした流動化・資産活用促進策などが考えられると言う。