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「みずほ国有化」台頭〜3000万口座が凍結か
小泉首相は日米首脳会談で「不良債権処理の加速」を約束して帰国すると、9月15日には柳沢伯夫金融相、竹中平蔵経済財政相の両氏を呼び出して個別に会談し、具体策の検討を指示した。
柳沢氏は、「不良債権処理は着実に進んでいる。大口債権の最終処理を1年以内に実施するよう大手行に義務づければ良いのではないか」と、従来の主張を繰り返したが、竹中氏は柳沢路線を真っ向から否定した。
「これまでのやり方では市場や欧米諸国は信用しない。経営状態の悪い銀行にはもっと税金を投入し、場合によっては国有化するべきだ」
そう強硬に主張し、“柳沢ではダメだ”と訴えた。
このケンカは、そのまま20日の経済財政諮問会議に持ち込まれ、その席でも竹中氏は「不良銀行の国有化」を強く主張したが、前日の日銀施策によって株価が上がっていたことに意を強くした柳沢氏は頑として受け入れず、「不良債権処理にはできる限り努力する」と、木で鼻をくくったような対応に終始した。
これで≪銀行国有化論≫は消えたかに見えたが、水面下では、むしろ加速していた。
税金投入額が際立って高いみずほは、いまだ税金返済について具体的な対応策を示していない。そこに追い打ちをかけるのが、来年4月からの金利支払いの大幅アップである。最初に税金投入が行なわれた98年3月から5年が経過するため、当初の契約通り、投入された税金にかかる利息が軒並み2倍、3倍にハネ上がる。もちろん三井住友の戦略は、それを避けるためのものである。
日銀幹部が、そこに秘められた意味をこう解説する。
「98年には、“5年も経てば金融危機は解決しているだろう”という甘い見通しで契約内容を決めた。銀行が長期で資金調達する場合、普通は途中で金利が上がるような契約はせず、仮にそのような条項が含まれる借り入れの場合は、金利アップの期限までに全額返済することを前提にしている。金融界の常識として、みずほが来年4月までに劣後債と劣後ローンを全く返せないなら、それは相当経営環境が厳しいことを認めたことになる。その場合、金融庁や政府の中からも、一時国有化せざるを得ないという声が出るだろう。みずほはまさに土壇場といえる」
ずいぶん簡単にいうが、もし≪みずほ国有化≫が現実になれば、それは日本経済の崩壊を意味するといっても過言ではない。