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放送と人権等権利に関する委員会(BRC)は30日、テレビ朝日の報道番組「サンデープロジェクト」で、ゲスト出演者がIMF(国際通貨基金)を批判するために戸塚ヨットスクールを引き合いに出したことについて、名誉毀損には当たらないとしながらも、テレビ朝日側に苦情への対応に誠実さと謙虚さが欠けていた、とし、同局に対し改善に努めるよう求める、などとした委員会決定を発表した。
2001年9月9日午前10時からテレビ朝日が放送した同番組で、ゲストとして出演した経済アナリストの森永卓郎氏は、「緊急・救国経済大討論」と題した討論の中で、「IMFなんか受け入れたら、あれは戸塚ヨットスクールですからね」「しごきの理論しかないんですよ。もう、どれだけのアジアの国を駄目にしたか分かっているんですか。あれはひどいところなんですよ」と発言。
これに対し、戸塚ヨットスクール側が抗議したが、問題は解決しなかったため、IMFを否定的に評価する比喩(ゆ)として戸塚ヨットスクールをあげつらったとして、同委員会に審理を求めていた。
BRCは、発言がヨットスクールについては間接的に言及するにとどまっていること、ヨットスクール問題は公的意味が大きく、発言には一定の根拠があること、放送局に過剰な責任を負わせると活発な番組作りを阻害するおそれがあることなどを理由に、「名誉毀損に該当するものではない」と判断した。
ただ、BRCは、名誉を毀損するものではないとしても、生番組中に司会者が何らかの弁明を行ったり、放送後に寄せられた抗議に前向きに対応するなど、一定のフォローアップがなされることが望ましかったが、テレ朝はそのような配慮を怠っただけでなく、「番組に対する苦情への対応で誠実さと謙虚さに欠けていたと言わざるを得ない」と指摘、「決定の趣旨を(名誉毀損に該当するという)少数意見の伝達を含め放送するとともに、生放送に伴う問題の対応については、更に改善に努めるよう要望する」とした。