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コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサーチ部国内法人担当部長の一尾仁司さんは、不良債権処理加速の具体化に向けてのポイントとして、@再査定と整理、A公的資金再注入、B税制、の3点を考えている。税制では首相と異なる発言を繰り返してきた麻生政調会長が留任、麻生氏が強く主張していた不動産税制の見直しだが、税制見直しの対象が証券税制などに広がれば「サプライズを生む」と言う。そして、これら3点を反映したRCCの使い方が鍵を握る、と見ている。なお、不良債権処理については、12日の日米首脳会談で流れは変わっているとして、こう語る。「事実、不良債権問題のネックの1つでもあった抵抗勢力の排除は着実に進展している。企業の隠ぺい、ゴマカシも通用しなくなっており、軽く後押しすれば、雪崩現象を生む公算がある」
<不良債権処理の行方で経済統計の受止め方は変わる>
今週は日本の鉱工業生産、明日の日銀短観など、統計数値の発表が多い。全体はやや弱含みのイメージだが、「不良債権処理の行方で経済統計の受け止め方は変わる」。相場にはプラスα的な要素と見ている。むしろ、「米国株の行方に関心が集まろう」と言う。ブッシュ政権のやや強引とも見えるイラク撃の準備が、”孤立化懸念”を通して株式市場の軟弱な地合いに影響していると考えられるため、「イラク問題の行方を引き続き注視する必要がある」。7月安値を割り込むような米株安が先行すれば、「日本市場でも海外勢の資金引き揚げ懸念が強まろう」
<ディーリング相場のなか、ガス株・鉄鋼株等に注目>
こうした不透明要因、悪材料に対抗するのは、@日銀の資金供給策、A不良債権問題の整理淘汰によるアク抜け感と考えている。運用難を背景に、「ディーリング相場の様相が強まる公算はある」。業績上方修正や燃料電池材料の出たガス株、業界再編の動きが出ている鉄鋼株、材料としては小粒だが、市況高を背景とした商品市況関連(週末に羊毛、食用油、アンチモニーが報道)などの物色意欲に注目する。不良債権問題に関連する金融株などは、方向感を得難い展開が予想され、短期売買が中心と考えている。日経平均の予想レンジは、9000〜10000円。