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プラスチック製お札　メキシコも仲間入り
2002.09.30
Web posted at: 12:55 JST
- CNN
オーストラリア・メルボルン（ＣＮＮ）　１０年前、オーストラリアに登場したプラスチック製のお札。曲げても丸めても洗濯してしまっても、すぐ元通りに使えるのが特長だ。すでに世界２０カ国で採用され、最近メキシコでも流通が始まった。
メキシコでは今月、２０ペソ札をプラスチック製に切り替えた。発行前の試験や印刷作業は、すべて「プラスチック札先進国」オーストラリアのメルボルンで行われたという。
オーストラリアがプラスチック札を導入したのは１９８８年。最初は建国２００年を記念した１０ドル札だけだったが、１９９６年までにはすべてのお札がプラスチック製になった。プラスチック製のお札はほかにインドネシア、シンガポール、マレーシア、タイなどの東南アジア諸国や中国、ニュージーランド、ブラジル、ルーマニア、クウェートでも使われ、１０月には新たにネパールが仲間入りする予定だ。オーストラリア中央銀行は、民間化学企業との共同事業で中国などでの発行をサポート。欧州や米国の中央銀行との間でも導入の可能性を検討しているという。
採用国が増えているのには、いくつか理由がある。まず、プラスチック製は丈夫で長持ちする。通常の紙幣に比べ、使用可能な期間は５倍に上るという。汚れが落ちやすいという利点もある。また、ホログラムを利用したり透明な窓の部分を設けたりすることにより、偽造を防止しやすいのも特長だ。
古くなったらリサイクルして、ほかのプラスチック製品に作り変えることもできる。ユーロ導入を控えた２０００年、ドイツで１００ユーロ紙幣の印刷ミスが見つかり、３億２５００万枚が廃棄処分されたのとは対照的だ。
一方、プラスチック札はコストが約５割増しとなる上、熱に弱いなどの弱点が指摘されている。

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