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☆G7、日本の「公約」より「混乱」に焦点? 日本買い限定か
NAA 8538 : 2002/09/30 月曜日 07:29
【NQNニューヨーク=渋谷淳】27日にワシントンで開催した7カ国(G7)
財務相・中央銀行総裁会議が、日本経済の先行き不透明感を払しょくで
きたとは考えづらい。G7会議に先立つ日米財務相会談から漏れ伝わる
情報に、27日の外国為替市場の反応は鈍かった。塩川財務相は銀行への
公的資金注入を表明。不良債権の処理加速は事実上国際公約となったが
、海外勢の日本株投資拡大など、いわゆる「日本買い」には公約の具体
的な進展が不可欠だろう。
G7前から日本に対する米国の姿勢は厳しかった。26日の会見でオニ
ール財務長官は日銀の銀行保有株購入など最近の政策変化を問いただし
たいと強調。「政策介入が12カ月、24カ月、36カ月後に国内総生産の回
復につながるかどうかだ」と結果を求める姿勢を示した。ただ、日米財
務相会談で公的資金の注入が話題になったかを巡る説明が混乱したこと
をみても、市場が「基本的理解は得られたと思う」とした塩川財務相の
発言をうのみにするとは考えにくい。
塩川財務相は日銀の銀行保有株購入を「金融緩和」と明言。「金融政
策でない」とする日銀との見解の相違もこうした不透明感を助長する一
因となる。ドイツ銀行のグローバル為替調査責任者、マイケル・ローゼ
ンバーグ氏は日本の政策的な進展に否定的。日銀の銀行保有株購入や公
的資金注入に関しても「抜本的な構造改革とは程遠い」と冷淡だった。
G7会議を終えた欧米の新聞各紙は、電子版などで「日本の銀行対策を
巡る混乱」(フィナンシャル・タイムズ)、「日本の経済チームがまき
散らした混乱」(ウォールストリート・ジャーナル)などと日本の経済
運営の混乱に焦点を当てる。
27日の米国市場ではGLOBEX(シカゴ先物取引システム)の日経
平均先物が大証終値と比べて小安く推移。外国為替市場で円は反落した
。不良債権処理に伴うデフレ圧力の高まりを緩和する名目での円安誘導
に思惑も根強く、円の上値は重かった。「日本買い」を手掛かりとした
円の先高観はやや後退したように見える。一方、円の押し下げ介入にし
ても、実現には不良債権処理に対する米国の理解が不可欠。米国株安を
受けたドルの買いづらさもあり、円安が加速する余地も限られそうだ。
クイックより