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しばらく見ないうちに、この掲示板がただの煽り掲示板になってしまったように思えます。最も自分が気に入らなければ参加しなければよいのですがね。
参考のため、こういった煽りに対して野口旭氏が以下のような記述をしているので参考のためにあげておきます。
以下 経済学を知らないエコノミストたち P144から引用
(前略)
こうした国内の閉塞状況を反映したためか、最近は「国家破産」や「経済危機」を謳ったハルマゲドン的論調をよく目にするようになった。いろいろ見てみると、それらには一つの共通した特質がある。それは、現在の日本経済の抱えるリスクを、デフレよりもむしろインフレととらえている点である。
その典型は、浅井隆「2003年、日本国家破産[警告編]」(第二海援隊)である。そのサブタイトルには、「デフレよりももっと恐ろしい出来事がやってくる」とある。つまり、2003年には財政破産の結果ハイパーインフレが生じるというのが、本書の「警告」のようである。その内容は日本の財政の深刻さを示すもっともらしいデータの寄せ集めである。
同様な国家破産からハイパーインフレのシナリオを描いた「元日銀マンによる近未来経済小説」が、木村剛「通貨が堕落するとき」(講談社)である、あえて荒唐無稽さを強調したような語り口であるが、同著者の「日本経済『破綻のシナリオ』」などを読む限り、いたって信憑性を込めたものであるようだ。
このたぐいのインフレ破綻論において必ず強調されるのは、いうまでもなく財政赤字である。にほんの政府債務は通常の手段では返済不可能であり、「インフレ課税」による解決しかないというわけである。確かに、古今東西の灰パイーインフレは政府財政赤字の拡大と結びついている。しかし財政赤字がつねに持続的インフレを生むわけではない。それには、すくなくとも次の二条件が必要である。
第一はマクロ的総需要が総供給を上回り続けること。すなわち恒常的なインフレギャップである。第二は、貨幣供給の持続的拡大である。実際、ハイパーインフレの多くは、戦争のような物資不足下でかへいが無制限に増刷されるときにおきているのである。
少なくとも現在のところ、この二条件は日本には存在しない。現状は、むしろ全く逆である。
(中略
それにもかかわらず、一部の疑い深い人々はインフレの芽を探すのにやっきのようである。
(中略)
あえて不謹慎な逆説を言えば、こうしたインフレ警戒論の盛り上がりは、むしろ日本経済の回復にきよするかもしれない。というのは、もし人々がそれを信じれば、人々は債権よりも債務を持つ方が有利だと気づき、貯蓄すなわち将来の支出よりも現在の支出のほうを選考するだろうからである。
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