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硫化水素の水溶液に太陽光を当てることで効率的に水素を発生させる手法を、東北大の田路(とうじ)和幸教授(素材機能工学)が開発した。水素は燃料電池で電気に変換できるため「クリーンエネルギー」として注目されており、太陽エネルギーの変換技術として期待できそうだ。
水素は主に水を電気分解して作られ、太陽光で分解する方法も精力的に研究されているが、現状では効率的に水素を取り出すのは難しい。
田路教授は、水ではなく、硫黄と水素の化合物である硫化水素を使えば、水を分解する際の約半分のエネルギーで済むことに着目。硫化水素の水溶液に、超微粒子の硫化カドミウムが卵殻状に配列している新しい触媒を加え、太陽光を当てることにより、沸騰する時のように泡を立てて水素を発生させることに成功した。
水溶液の水面の面積1平方メートル当たり、毎時約7リットルの水素を取り出せ、発生効率は従来の手法に比べて20倍以上と、飛躍的に向上。計算上、200平方メートルの水面があれば、電気への変換によって、一般家庭1軒分の電力量を賄えるという。
田路教授は「石油より安価なエネルギー源にできれば」と話している。
研究成果は、10月16日から東京・国立科学博物館で開かれる特別企画「環境問題に挑戦する! 科学技術は地球を救えるか?」で紹介、実演も行われる。
(9月28日13:14)