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大阪信用金庫(大阪市天王寺区)が来年4月のペイオフ全面解禁に関連し、取引先企業や預金者を対象に実施したアンケート調査によると、中小企業の57.5%、個人預金者の64.7%が全面解禁に否定的な意見を持っていることが明らかになった。
ペイオフを実施すべきかという質問に対しては、事業者で33.1%、個人預金者で37.2%が「景気回復まで当面延期すべき」と回答。「ペイオフの全面解禁中止(現状維持)」との回答を併せると、中小企業も個人預金者も過半数以上が全面解禁に否定的な結果となった。
ペイオフ全面解禁に向けた対応策については、何らかの対策を講じていると答えた個人預金者が64.2%に上る一方、中小企業では6割近くが何の対策も講じないと回答した。
これは「金融機関との間に何のしがらみもない個人預金者と、融資の確保を第一に考え、取引金融機関と緊密な関係維持を図る中小企業との差が顕著に現れている」(総合研究センターの後藤田綾氏)とみられる。
ペイオフ対策を講じている個人預金者や中小企業はその方法として、金融機関の分散を挙げている。分散先の業態は両者ともに都市銀行や郵便局を挙げており、大手銀行や破綻の心配のない郵便局へと預金が流れている現状が浮き彫りになった。
一方、中小企業のみを対象に、金融機関の取引姿勢の変化を調査したところ、39.7%の中小企業が変化を感じていると回答。
具体的にどのような変化が生じるか(生じたか)との質問では、「借入金利の上昇」との回答がもっとも多かった。前回の3月時点の調査では、「貸し渋りの進展」がもっとも多かっただけに、金融機関による中小企業に対するリスクに見合った金利要求の動きが一層強まっていると見られる。
この調査は大阪信金が今年9月上旬に取引先企業1357社、個人預金者490 人を対象に調査票に基づく聞き取り調査を実施した結果をまとめた。回答率は企業が90.6%、個人預金者が89.1%。