現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
☆株、銀行株に集まる政策期待――タスカ氏、「日銀豹変」を評価
NAA 5001 : 2002/09/26 木曜日 16:55
【NQN】26日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発。
25日の米国株高に加え、不良債権処理加速への期待感が相場を下支えし
た。業種別東証株価指数の33業種中、「銀行」の上昇率が3.78%で首位
だったことにも、期待感の強さが表れている。
日銀が18日に銀行保有株の直接買い入れを表明してから、まる1週間
が経過した。市場では当初、日銀の対応について「日本の信用力が低下
する」「構造改革に逆行する」などと否定的な評価が大勢を占めた。た
だ、これを境に政府要人や当の日銀などから、銀行資本への公的資金注
入論が目立つようになってきたことも確かだ。日経平均こそ18日の終値
を下回ってはいるが、三菱東京FGや三井住友銀など大手銀行グループ
は軒並み上昇。みずほコーポレート銀行が発行している5年物利付金融
債「リッキー」の国債利回りに対する上乗せ幅も、「日銀の株購入方針
表明後は一段と縮小した」(BNPパリバ証券の成田恭子クレジット・
リサーチ部長)。信用リスク低下の兆しもうかがえる。
著名ストラテジストのピーター・タスカ氏は、25日付のドレスナー・
クラインオート・ワッサースタイン証券のリポートの中で、「日銀は過
去10年間、物価の安定を図るという本来の役割を果たさず、デフレをま
ん延させた」が、今回劇的な方向転換を果たし、「威信をかけて銀行シ
ステムの改革を迫った」と高く評価した。日銀の決断をデフレ脱却の第
一歩ととらえ、将来の株高・債券安を示唆している。
ただ、足元の株式相場は不安定な米国株の動向や企業収益の下方修正
懸念などが足を引っ張っている。過去何度も政府に期待しては裏切られ
てきただけに「政策の行方を見定めるまでは動けない」のも当然。「複
雑な証券税制の導入が、日銀決断のような好材料の足かせ」(新光証券
の瀬川剛エクイティ・ストラテジスト)「外国人投資家の間でも日本株
への見方が揺れている」(メリルリンチ日本証券の永吉勇人アナリスト
)といった声も多く、日本株上昇の推進力に期待される個人、外国人の
2大投資家は、まだなりを潜めている。小泉首相も、「大山鳴動して鼠
(ねずみ)1匹」ではすまされないことは承知済みと思えるのだが。(
永井洋一)
くいっくより