現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
塩川財務相は、企業の思い切った再編や整理ができるならば、金融機関に公的資金を注入しても良いとの考えを示した。
定例の記者会見で述べたもの。
日銀による銀行保有株式買い取り方針について、塩川財務相は、「日銀は、日本の経済の構造を変えようということだ。そのためには、企業と銀行が株を持ち合っているのは健全な姿ではなく、改革していかなければならないという高い次元での判断だ。株価対策や金融システム改革という見方は当たっていない。構造改革に乗り出したと見ており、その意味で良かったと是認している」と述べた。
そのうえで、金融機関に対する公的資金注入議論については、「銀行の本当の意味での自己資金は、相当欠陥を受けている。法定準備金を崩しているところもあるし、純粋の自己資本比率で計算すると、不良債権とのバランスが取れない。税効果の自己資本も相当入っている。この際、公的資金を入れて、安定した資本にするというのが、日銀などの主張ではないか」と述べた。さらに、塩川財務相は、「銀行の本当の実力のある自己資本は、ちょっとつばを付けてみなければならない状況ではないか。公的資金は、必要があれば入れれば良い。入れることを否定はしていないが、入れ方、使い方に条件を付けている」との考えを示した。
地域金融機関については、「資本を注入したり、合併したりして、もっと体力を増強してもらわなければならない。そういう時に、思い切って公的資金を入れ、徐々に返してもらう」と述べた。一方、大手行については、「銀行は経営責任が出てくるし、BISでは問題がないため、必要ないというだろう。しかし、それでは思い切った企業再編や整理はできない。それができるならば、公的資金を入れれば良い」と述べた。
27日に行われる7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に関して、塩川財務相は、「日本の経済のファンダメンタルズに変更はない。潜在的な生産能力やサプライサイドの力はあるが、新しい投資が起こってこない。生産能力が回復し、輸出が伸びてきた。外需依存で良い格好ではないが、底固めが出てきたと思う。これから、設備投資による内需活性化が必要だ」と述べた。
そのうえで、塩川財務相は、設備投資や研究開発投資促進策について、「設備投資は、思い切った税制改正にしたい。研究開発は、対象を思い切り広げていきたい。これは、従来型ではなく、必ず経済活性化に役立つと思っている。不動産投資にも十分配慮した税制改正をしたい」と述べた。