現在地 HOME > 掲示板
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
★阿修羅♪
|
|
日本企業の９月中間決算期末が目前に迫る中、最悪のタイミングで世界同時株安が進行している。２４日の米株式市場で、ダウ平均が４年ぶりの安値を記録。続く２５日の東京株式市場も３日続落で始まり、再び９０００円の大台割れが視界に入ってきた。国内の大手銀行は総額４兆円を超える巨額の含み損を抱えた状態で中間決算をせざるを得ないのは確実。大手銀行の無残な現状があぶり出され、金融危機の引き金を引くことになりかねない。
「９月末まで、残すところ後４営業日しかない。もはや株価の劇的な回復は絶望的。それどころか、期末にかけて、米国企業の業績下方修正が相次ぎ、さらに水準を切り下げる恐れもある」（大手銀財務担当幹部）
銀行業界は９月中間期末を狙いすましたかのように進む世界同時株安に真っ青となっている。
現状の株価水準では、大手銀の中間決算は見るも無残なものとなる。証券系シンクタンクの大和総研の試算によると、現在、大手１２行すべてが含み損の状態となり、その総額は４兆円を突破している。
期末の株価が簿価の５割以下に下落した銘柄については、強制的に評価損を損失処理しなければならない。この結果、今年３月期に続き軒並み巨額の赤字となるのは確実だ。さらに、含み損の６割相当額を自己資本から差し引く時価会計制度により、自己資本比率が急低下。外資系証券の試算では、ほぼ全行が健全性の目安である１０％を割り込むことになるとみられている。
「仮に期末株価が８５００円を割り込んだ場合、自己資本比率が８％を下回る大手銀が出てくる。国際業務を行う銀行としては、実質的な破綻状態といえる。期末株価がそこまで下落する可能性は少ないが、実質破綻の一歩手前の状態にまで追い込まれている現状をさらけ出すことにほかならない」（外資系証券金融アナリスト）
日銀が今月１８日というタイミングで、大手銀の保有株を直接買い上げるという“禁じ手”をぶち上げたのも、こうした現状を危機と認識し、何とか期末株価を押し上げようとしたからにほかならない。
だが、この禁じ手もまったくのムダに終わってしまいそうだ。
「日銀が金融危機と認めたにもかかわらず、柳沢伯夫金融担当相と金融庁は相変わらず、『危機ではない』との認識で、いっこうに公的資金の再注入など抜本的な不良債権処理策を取ろうとしない。金融当局間の認識のズレが表面化したことで、かえって市場の失望を招き、株価の下げ要因になっている」（準大手証券ディーラー）というのだ。
しかも、日銀による株式購入は株価に加え、債券、円がそろって下落するというトリプル安も招いてしまった。株式購入によって、日銀の資産悪化懸念が台頭し、それが円と日本国債の信認低下につながり、売られるという構図だ。
「日本の国内銀行は総額で約８０兆円もの国債を保有しており、国債価格の下落は株安とのダブルパンチで銀行を直撃する。現状ではトータルで含み損にはなっていないが、虎の子である国債の含み益がみるみる目減りしている。これでは国債の益出しで決算を取繕うという手法が封じられる」（金融業界筋）
一方で、小泉政権はまさに期末の３０日に内閣改造を行う予定だ。市場関係者は「公的資金の再注入に消極的な柳沢金融相を更迭し、市場の好感を呼び、期末株価を押し上げようとしているのかもしれないが、今ごろになって人事刷新で政策転換するというのでは遅すぎる」（大手証券幹部）と、あきれ果てる。
小泉政権の危機感の欠如はもはや絶望的だ。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。