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農民や女性に小口資金を貸し付け経済的自立を支援するマイクロクレジット(MC、少額融資)が発展途上国などで脚光を浴びている。MCが普及しているバングラデシュの状況を、世界銀行バングラデシュ担当のフレドリック・テンプル局長に聞いた。
――世銀によるMC振興支援の枠組みは。
「九〇年代初頭からバングラデシュでMCにかかわり、関連機関である国際開発協会(IDA)を通じてこれまでに二億五千六百万ドルを同国政府に供与している。独立的な財団の審査をパスした非政府組織(NGO)に政府を通じて資金を分配、NGOが貧困層などに融資する仕組みだ」
――融資先の特徴や主な資金使途は。
「百九十近いNGOを経由して二百万人に貸し出している。九割は女性だ。一人通常二十―三十ドルの融資資金は養鶏や養豚の原資やミシンなどの設備購入に充てられる。地元に密着したNGOが融資後の経営指導や商品販売を指導する」
「生産物の販促会社をNGOが設立、世銀グループが出資して支援する例もある。MCの広がりで貧困層の生活水準改善や子供の就学率向上、女性の社会参加拡大などの効果があった」
――課題は。
「各NGOに技術指導や資金回収の負担がかかるため金利が年二〇%強と高くなる点だ。NGOを審査する財団が直接、政府保証債を発行し、より低利で資金調達できないか研究中だ」