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☆米国株サマリー・ダウ平均テロ後安値更新、株安に特効薬なし?
NAA 2537 : 2002/09/25 水曜日 07:29
【NQNニューヨーク=渋谷淳】24日の米国株式相場は続落。ダウ工業株30種
平均は大幅安となり、7月23日の同時テロ後安値(7702ドル)を下回り
、1998年10月以来約4年ぶりの安値圏に沈んだ。ナスダック総合指数も
連日で年初来安値を更新した。企業収益の悪化や対イラク攻撃への懸念
を背景に、株式からの資金流出が続く構図に変化はみられない。米連邦
準備理事会(FRB)が政策金利を据え置き、買い手掛かりを模索して
いた市場の期待も肩透かしを食った格好になった。
FRBの政策決定と株安を結びつける声はそれほど多くない。ミラー
タバックの株式ストラテジスト、ピーター・ブックバー氏は「すでに長
期金利は44年ぶりの低水準にあり、改めて利下げに動く必要性は小さい
」と市場の利下げ期待の薄さを指摘。むしろ株安の主因は企業収益の悪
化やイラク情勢との見方を示す。
ある米国株トレーダーは「利下げに限らずFRBの対応に買い手掛か
りを求めていた市場参加者もあったのではないか」と市場の反応を解説
していた。米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で関心を集めたのは
2人の政策委員が利下げを主張して反対票を投じたこと。加えて「地政
学的なリスクの高まり」という認識を加え、国際情勢の緊張が生産や雇
用の回復を妨げているとの見解を示した。
クレディ・スイス・アセットマネジメントのエコノミスト、クリスト
フ・ビアンチェット氏は「最近の株安が示唆するのは、足元の経済成長
では企業収益の改善に不十分だということ。米経済は依然として2―3
%の成長が可能だが、企業がデフレ圧力を回避できるほどの力強さはな
い」と話していた。利下げが株安の特効薬になるとの期待はすでに低下
。日本的な株価の長期停滞を警戒する声は次第に高まっている。
24日も木材・紙パ大手のウェアーハウザーが収益予想を下方修正、ゼ
ネラル・エレクトリックの収益見通しをJPモルガン・チェースが引き
下げた。投資家の警戒は収益下方修正がハイテク企業から素材や消費関
連などに広がりだしたこと。「株式市場のなかに逃げ場が見当たらない
」(米国株運用者)と嘆く声も多い。
☆米国金融サマリー・FRB理事造反? 11月の利下げ観測拡大
NAA 2555 : 2002/09/25 水曜日 07:49
【NQNニューヨーク=遠藤大義】24日のニューヨーク債券相場は続伸。10年
物国債利回りは一時、3.59%と44年1カ月ぶりの低水準を付け、2年物
国債利回りは1.80%まで低下し過去最低を更新した。きっかけは米連邦
準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明。
政策金利と政策運営方針の現状維持は予想通りだったが、2人の委員が
反対票を投じたため利下げ観測が強まった。
FRBの決定は全会一致ではなく、グラムリッチFRB理事とマクテ
ィア・ダラス連銀総裁が利下げを主張した。「マクティア総裁は『ハト
派』なので驚きはないが、『中道派』とみられているグラムリッチ理事
が利下げを主張したのは興味深い」(USトラストのチーフエコノミス
ト、ロバート・マギー氏)との見方が多い。
FRBが意図的に利下げ観測の拡大を狙って「造反者」を出したのか
どうかは不明だが、「2人の反対者は景気減速が長引き、2番底に陥る
懸念があると主張したのだろう。声明から11月利下げに一歩近づいた」
(ドレスナー・クラインオート・ワッサースタインのシニア・マーケッ
ト・エコノミスト、ケビン・ローガン氏)との声が広がった。
声明では「地政学的なリスク」にも言及。中東情勢の緊張や対イラク
武力行使の可能性の経済への悪影響にも触れた。メリルリンチの債券ス
トラテジスト、ジェームズ・キャロン氏も「景気の先行き不透明感が強
まり、11月の次回のFOMCで利下げする可能性が強まった。当面は米
国債の強気相場が続く」との見方を示す。
半面、声明は「総需要は緩やかなペースで成長している」と指摘。足
元の自動車販売の好調などを受け、景気認識を前回の8月より上向きに
変えた面もある。緊急利下げのサインとされる「事態の進展を注意深く
見守る」という文言も盛り込まれなかった。フェデラルファンド(FF
)金利先物市場では金利換算で10月物が小幅上昇するなど、利下げが時
間の問題になったとも言い切れない。市場では「最悪月の9月を終えて
米国株式相場が10月以降、上昇すれば過度の悲観論が払しょくされるだ
ろう。景気はそれほど弱くなく年内の利下げはない」(マギー氏)との
見方も少なくない。
☆FRB、政策金利と運営方針を維持 声明の前回との主な変化点
NAA 2525 : 2002/09/25 水曜日 07:10
【NQNニューヨーク=遠藤大義】米連邦準備理事会(FRB)は24日に開い
た米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、当面の政
策運営方針を景気の下押しリスクに重点を置く「景気配慮型」で維持し
た。決定は全会一致ではなく、グラムリッチFRB理事とマクティア・
ダラス連銀総裁が反対票を投じ、利下げを要求した。
以下に声明の主要項目を前回の8月13日と比較した。
◎フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標
1.75%
→1.75%(現状維持)
◎当面の政策運営方針
景気配慮型
→景気配慮型(現状維持)
◎経済全体に対する評価
「今春以降の総需要の成長鈍化は、金融市場の弱さや企業の情報開示
と統治問題の不確実性によって長期化している」
→「総需要は緩やかなペースで成長している」
◎景気のリスク要因
「金融市場の弱さや企業の情報開示と統治問題の不確実性」
→「地政学的なリスクの高まりもあって、生産と雇用の回復の強さや時
期が不確実」
◎金融政策スタンス
「現行の緩和的な金融政策スタンスは、依然として高い生産性と相ま
って企業部門の状況改善を後押しできる」
→「現行の緩和的な金融政策スタンスは、依然として高い生産性と相ま
って企業部門の状況改善を後押しできる」
◎議決
全会一致
→10対2の多数決
◇FRB現状維持 反対票あり11月利下げ観測強まる・ローガン氏
NAA 2531 : 2002/09/25 水曜日 07:17
【NQNニューヨーク=遠藤大義】ドレスナー・クラインオート・ワッサース
タインのシニア・マーケット・エコノミスト、ケビン・ローガン氏 米
連邦準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明
で最も興味深かったのは、2人のメンバーが現状維持という政策決定に
反対票を投じたことだ。2人は利下げを要求しており、FOMCでは政
策決定に至るまでに激しいやりとりがあったとみられる。2人の反対者
は景気減速が長引き、2番底に陥る懸念があると主張したのだろう。こ
の声明からFRBが11月の利下げに一歩近づいたと見ている。11月の次
回FOMCまでに出てくる経済指標でとりわけ雇用や設備投資が悪化す
るようだと利下げに踏み切るだろう。
声明ではその一方で「総需要は緩やかなペースで成長している」と指
摘するなど景気がやや上向いたと指摘した。7―9月期の実質成長率が
上向く見通しであることを反映したものだ。FOMCメンバーの中には
景気がそれほど悪くないという意見もあるのだろう。ただ「地政学的な
リスクの高まり」も指摘しており、FRBは経済を取り巻く新しい環境
の変化にも対応する方針を示している。私は今後の数週間に発表される
経済指標が悪化し、11月にFRBが0.5%の利下げに踏み切るとシナリ
オを維持している。
くいっくより