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【オーストラリア】成長持続には所得税減税が必要:IMF
所得税の最高限界税率を引き下げなければ、熟練労働者の海外流出が加速し、豪州経済の競争力低下につながる恐れがある――国際通貨基金(IMF)が警告している。IMFは19日に発表した豪州経済の年次評価報告書の中で、現行47%の所得税の最高限界税率は法人税率と同率の30%まで引き下げられるべきだと提言。
最高限界税率が適用される年収の下限は、現在の6万豪ドル以上から「大きく引き上げる必要がある」としている。
所得税改革に積極的なコステロ蔵相も先月、豪州の限界税率の高さは「やる気を失わせる」と語っている。
連邦政府は過去に、最高限界税率の適用基準の下限を年収7万5,000豪ドルに引き上げようとして、野党労働党と民主党の反対に遭い、断念した経緯がある。
IMFは、豪州が質の高い労働力を維持し、今後も高度成長を続けるには、所得税改革が必要だと指摘している。
米国の所得税の最高限界税率は38.6%で30万7,050米ドル(約55万8,300豪ドル)から、シンガポールは同26%で40万シンガポール・ドル(約41万7,000豪ドル)から適用される。
■今年度中は4%成長
IMFの報告書では、豪州の経済成長率が今年度中は4%を維持すると予測。インフレ率も現在の2〜3%に収まるとした上で、住宅市場の加熱によるインフレ圧力が高まった場合、豪連邦準備銀(RBA)は利上げによって不動産価格の高騰を抑えようとすべきではないと述べている。
これに対して、コステロ蔵相は、IMFの報告書が先月9日までの経済状況に基づいたものだとし、その後の世界経済の減速と国内各地の干ばつによる影響で、利上げの可能性は低くなったとの見解を示している。
なおIMFは、豪州経済の総合力が国際水準に照らして「感嘆すべきものだ」と評価している