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【タイ】サイアムセメント、「選択と集中」加速
タイ最大の王室系コングロマリット、サイアム・セメント(SCC)は、ノリタケカンパニーリミテドとの合弁会社の出資比率を引き下げる。セメント、石油化学製品など主力3事業への経営資源集中を加速させるためで、鉄鋼、家電、自動車部品など非中核事業からの撤退を急ぐ。SCCは、ノリタケとの合弁会社で、陶磁器原料となる石こうを生産する「ザ・サイアム・モールディング・プラスター(SMP)」の株式37万5,000株、発行株式30%相当をノリタケに1億3,000万バーツで売却する。税引き後の売却益は7,000万バーツになる見通しだ。
SMPは1996年に設立。中部サラブリ県に工場があり、年産は3万トン。SCCは70%を出資していた。
■本業回帰
SCCは1913年に国策会社として設立された王室系コングロマリット。現在も王室財産管理局(CPB)が35.6%を出資し、筆頭株主の座にすわる。
セメント、建材から自動車まで幅広く事業を展開してきたが、米ハーバード大学のMBA(経営学修士号)を持つチュムポン社長が米国流の「選択と集中」を重視した政策を経済危機後に導入、セメント、石化製品、紙・パルプに経営資源を集中させてきた。
非中核事業となった鉄鋼では、新日本製鉄などとの合弁冷延鋼板メーカー、サイアム・ユナイテッド・スチール(SUS)の出資比率を引き下げたほか、今年7月には傘下の鉄鋼2社とNTSスチール・グループ(NTS)の3社合併に踏み切った。
家電・機械部門でも昨年、日本ピストンリング、アイシン高丘との合弁事業の出資引き揚げを表明している。
SCCは一方で、子会社サイアム・パルプ・アンド・ペーパー(SPP)を通じ、パルプ大手のフェニックス・パルプ&ペーパー(PPPC)への出資比率を6割超まで引き上げたのに加え、今月には特殊印刷会社の買収も発表するなど、中核事業の強化を進めている。
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