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09/20 19:22 電力の安定供給に懸念 原発停止広がる恐れ 経済30
共同
原子力発電所のトラブル隠しで、東京電力が百万キロワット級の
原発を相次いで停止する事態となり、電力安定供給への懸念が強ま
ってきた。東電は、冬場の需要期に備え、停止中の火力発電所を動
かす準備を急いでいるが、検査が長期化すれば、来年の夏場に十分
な電力を供給できなくなる恐れも出てきた。
加えて、東北電力と中部電力でも、トラブル隠しが新たに発覚し
たことで、停止する原発の数はさらに増えかねない情勢。安定供給
への心配は全国規模に拡大しそうだ。
八件の新たな隠ぺいが見つかった東電は二十日、柏崎刈羽2号機
を停止。停止に追い込まれた原発は、東電七基と中電一基の計八基
(供給能力は合計で約八百万キロワット)となり、全国に五十二基
ある商業用炉を含む稼働中の全原発の能力約四千五百万キロワット
強の約17%に達した。
「火力発電所の発電能力(停止中も含む)は、原子力の約二・六
倍。電力会社間で電気を融通する仕組みもある」と、電気事業連合
会は説明するが、停止中の火力発電所の再稼働には「二―三カ月」
(東電)かかる問題もある。東電が冬場に向け稼働準備中の火力発
電所数基も出力規模が二十六万五千―六十万キロワットと小さく、
燃料の調達など火力への代替が円滑に進むかは不透明だ。
東電は検査期間を「約四十日間」とみているが、検査が長期化し
、新たな不祥事の発覚で停止する原発の数はさらに増える恐れもあ
る。東電関係者からは「冬場はともかく、来年夏の需要にこたえら
れるか不安」との声が漏れ始めた。
原発のトラブルを国に報告していなかった中部電力と東北電力は
「報告対象外と考えていた」と釈明したが、東電の不祥事の直後と
あって原発への不信が一段と高まるのは必至。
米国などでは安全性に問題がない小さい傷が見つかった場合には
、継続運転を認める基準があるが、日本には明確な基準がない。こ
のため、一連の電力会社のトラブルでは「地元を説得できなければ
、運転を止めるしか手がない」(業界関係者)のが実情。原発の運
転停止は、各地に連鎖的に広がる危険性もはらんでいる。
(了) 020920 1922
[2002-09-20-19:22]