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☆国債未達 「日銀株式購入」の消化不良で・ドイツ証の水野氏
NAA 8315 : 2002/09/20 金曜日 13:39
【NQN】水野温氏・ドイツ証券債券調査部チーフストラテジスト 10
年物国債入札で応札額が予定額に届かない「未達」になったのは、日銀
の「銀行保有株式の買い取り」という材料が市場でまだ消化不良だった
からだ。入札前に相場が乱高下したことで市場では相場観にばらつきが
生じ、投資家などが身動きのとれない状況に陥っていた。
9月末を控えたタイミングでの国債入札の「未達」をきっかけに債券
安・株安・円安の「トリプル安」になるのが日本経済にとっては最悪の
シナリオだが、その可能性は低いだろう。小泉純一郎政権は(1)内閣改
造(2)10月のデフレ対策具体化――という2つの切り札をまだ残してお
り、株価急落の懸念はそれほど大きくない。米国経済にも不透明感が強
いことで、一方的に円が売られることも考えづらい。日銀が中長期国債
を大量に買い入れていることも債券相場にとっては下支えの要因になる
。
今後は債券の利回り曲線の傾きが急になるだろう。長期ゾーンの債券
はしばらく買いづらい環境になりそうだが、日銀による量的金融緩和の
下でマネーはリスクが小さい短期ゾーンに向かうと考えられる。
くいっくより