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===国家破産まで残された時間===
「国家破産」というと、一般の人は、国が破産するなんて考えられないという。
しかし、個人も、会社も、国家も、原理は共通である。だらしなく借金して資金繰りがつかなくなれば破産するのである。これは個人においても、会社においても、国家においても全く同じである。
個人でサラ金から借りて遂に返せなくなったらどうするか。やり方は二つ。夜逃げして踏み倒すか自己破産するか。会社でもそうである。資金繰りがつかなくなってきたら、借金を踏み倒すか会社更生法の適用をする。
国家でも同じである。資金繰りがつかなくなってきて借金だらけになってきて、どうにもならなくなったら、国家の場合は「デフォルト」をする、債務不履行である。債務を全部返さなくしてしまう。あるいはIMFの管理下に入ってしまうかもしれない。あるは、銀行を閉鎖してしまうかもしれない。あるいはハイパーインフレで借金の価値を減額させてしまう。色々な手がある。
事実、数ヶ月前、アルゼンチンは国家破産している。また日本も57年前の敗戦の時、破産しているのである。この時は国債は紙屑同様になった。銀行預金はすぐに封鎖され、タンス預金をしていても新円と旧円の切替えで全て吐き出させた。そしてハイパーインフレが起きている。国民に全てのツケが廻わされたのである。
いずれにせよ、個人も会社も国家も破産ということはあるのである。
まして、国家というものは最終責任をとる者がいない。今、日本に国主はいない。総理大臣などは一年か二年で変ってしまうのである。代議士も辞めれば“もう自分は関係ない”のだ。彼等は辞めても恩給は一生涯貰えるのである。
一番、恐ろしいのは日本国というこれだけの大きい国家に、無限の責任を持つ最後まで命をかけて責任をとるという者が誰もいないことである。平成に入ってから総理大臣は十一人も変っている。責任の所在などないのである。だから借金を作るだけ作って、後は知らないよと、こういうことなのだ。
そして、今の日本に、「国家破産」が近づいている。今、日本中が「不況、不況」と騒いでいるが、しかしこれは単なる不況ではない「衰退」なのである。国家が衰退しているのだ。国が崩れんとしているその徴(しるし)が、まず経済に現われているのである。
■ 最大・最悪の借金国家
日本は既に世界において、「規模で最大」、「率で最悪」の借金国家になってしまった。
どれくらい借金があるかというと、政府と地方自治体の公的債務だけで690兆円。これに加えて隠れ借金というのがある。これを加えると国の借金は1,000兆円を超えてしまう。まさに規模において「世界最大」である。
次に率であるが、国内総生産いわゆる「GDP」に対して借金がどのくらいの比率になるかというと、200%、2倍である。これがどれほどひどい状況かというと、57年前の敗戦の時の財政破綻した状況とほぼ同じなのだ。アルゼンチンはGDPの50%で破産している。だから、日本の200%というのは、もう世界最悪である。
一方、国の収入というのは税収だが、これが本年度は47兆円しかない。借金は1,000兆円、収入は47兆円。これを一般の家計に例えると、年収470万円の人が、1億円の借金をしていることになる。返せるであろうか?とうてい返済できる額ではない。利息も払えない。もう破産を待つばかりなのである。
■ 腐敗堕落の政治家が
では、どうしてこんな大借金を作ってしまったのか。
全ては腐敗堕落した政治家の責任である。彼らは鈴木宗男に見るごとく、みな私利私欲のみ、国家のことは思わずに「口利きと利権」のことしか考えない。そのため、税金を湯水のごとく使って公共事業を増やす。当然、税収だけでは足りなくなる。その不足分は借金で補う。それが節度を失なった国債増発となったのだ。
国債というのは、政府が発行する借金の証文だ。だから国債を見ると、政府が借りた金額と、返済月日と、利率が明記されている。この国債が売れるうちは、国家は借金が続けられるのだから破産しない、しかし借金は際限もなく膨らんでいく。そして今、公的債務だけで690兆円になってしまったというわけである。
■ 隠れ借金
それから先ほど言った「隠れ借金」というのは、財政投融資による特殊法人などの債務である。これは特別会計になっているから、正確なところは誰も把握していない。政府すら把握してない。国家というのは、実はこんなだらしないことをやっているのだ。
日本という国家には、二つの財布がある。一つは国会で予算審議される「一般会計」、これは誰でも知っている。そしてもう一つが、国会の審議を経ないで使える「特別会計」である。
平成14年度でいえば、一般会計の総額は80兆円。そして特別会計はなんと370兆円にもなる。審議を経ない裏の財布のほうが多いのだ。
で、この特別会計の資金はどこから入るのかというと、国民がせっせと積んだ郵便貯金・簡易保険・厚生年金・国民年金等だ。これらのカネがいったん政府に入り、それで国債を買ったり、あるいは特殊法人などに湯水のごとく使われていくのである。
この特別会計の赤字がどれほどになっているか、正確なところは誰にもわからない。まことに無責任な話だ。しかし学者の試算によれば、最低でも300兆円、おそらく500兆円はあると言われている。
かくて、690兆円の公的債務とこの隠れ借金を加えると、日本は1,000兆円から1,200兆円の大借金地獄に陥っているのだ。
■ 破産は時間の問題
しかも、この借金が減っていくのなら将来に希望が持てるけれども、毎年50兆円から70兆円づつ増え続けているのである。いつまでも、こんなことが続くわけがない。だから、「国家破産はもう時間の問題だ」というのである。
この実状を見るたびに、憤りが込み上げてくる。こんなだらしないことをやっていて、国はいったいどうなるのかと。政治家は全く無責任である。彼らは官僚・業者と癒着して、国家を食い物にしているのだ。
元大蔵大臣の宮沢が日本の財政状況を「破綻に近いです...」などと言って大騒ぎになったことがあったが、あれは失言でポロっと言ってしまったのである。彼は専門家だから、もう破産は間もなくということが分かっていたのだろう。ところが、誰も正面切って説明した者はいない。なせか、説明すればパニックになる。また説明しても危機を回避する方策がない。だから黙っている。国民をだましているのである。だから、政府は、この危機的状況を国民に全く説明していない。
かくて、国家破産という時限爆弾をかかえたまま、今の日本は目先のごまかしを続けているというのが現状なのだ。
京都大学教授で元大蔵官僚だった吉田和男氏、財政学の専門家であるが、この人はこう言っている。
「今日の日本の財政状況は、もはや解決不可能である。たとえ消費税を40%にして、大幅な歳出削減をしても、解決可能な方策は提言できない」
と、もうサジを投げてしまっている。学者だから正直に言っている。
ところが、国家を食い物にしている無責任な政治家には、この危機の意識が全くない。しかし、海外の目は厳しい。アメリカの格付け会社ムーディーズは、日本国債について、これまでの格下げに引き続いて本年5月末に、一気に二段階の格下げを行なった。これで日本はアフリカの小国・ボツワナよりも下になってしまった。ムーディーズだけではない、S&Pもフィッチも、この世界の三大格付け会社が一斉に格下げをした。
国債の格付けというのは、借金の返済能力の信用度である。この国は大量に国債を発行しているが、果たして返せるのかどうか、その信用度である。これがボツワナ以下とは日本の面目にもかかわるということで、財務省はムーディーズに質問書を出した。また平沼経済産業大臣はこう述べた。
「ボツワナというのは日本の経済援助を受けている国ではないか。しかも200万人の人口の半分はエイズにかかっている国ではないか。日本がそのような国より格付けが下というのは、おかしいじゃないか」
しかしムーディーズの見解はこうだった。
「ボツワナの借金はGDP比率から見て、日本より少ない。何より地下にはダイアモンドが眠っている」
そして日本についてはこう述べた。
「すでに政府債務は『未踏』の水準に達した。未だ世界が絶対に到達したこともない水準に達した。さらに債務は膨張を続けている。いずれ、持続不可能になる」
日本の借金は世界の歴史上最大規模で、さらに増え続けているので、いずれ「持続不可能」になるというのである。「持続不可能」とは、もう誰も国債を買わなくなり、国債が暴落して国家破産が起こるということなのだ。
■ 国民をカモに
今、国債を買っているのは銀行、生命保険、そして財投。だから、国民が直接個人的に買っていなくても銀行に預金をしたその預金が、あるいは郵便貯金、厚生年金が回り回って国債を買っているのだから、国民は知らない間に買わされてしまっているのである。
ゆえに国債が暴落したら大変なことになる。「持続不可能」ということ、つまり、銀行・生保が買わなくなったならば、この時、国債は暴落する。つまり「国家破産」が起こるのである。
今、銀行が持っている国債額は約80兆円、もう腹いっぱいなのだ。そして銀行は逃げたがっている。もし逃げたら、売りに転じたら、国債は暴落する。そこで政府はあせって、個人に対して国債を売り込もうと必死になっている。そこで担がれたのが藤原紀香。ポスターでニッコリ笑って、「国債っていいかもー」と....。これは国民を“カモ”にしようとしているのである。私は心配している。もし国債が暴落して紙屑同様になったら、紀香は日本にいられなくなるカモ...。
■ 残された時間は少ない
日本に残された時間は少ない。この「国債暴落」まで、どれだけの時間が残されているか。名前は伏せるが元大蔵官僚の有名な学者は
「5年以内」
と言い切っている。また慶応大学教授で、元財務省・財務総合政策研究所研究官の跡田直澄氏は、さまざまな根拠を挙げた上で、こう断言している。
「あと2、3年後」
この見解、当たらずといえども遠からずと、私は思っている。そして、この国債暴落の後に待っているのは、国民生活を根こそぎ破壊する、ハイパーインフレの嵐なのだ。一年間に物価が五割上昇した、倍に上がった...しかし給料は上がらない。
塗炭の苦しみが国民を襲うのである。