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「大部分の大手行は、2002年3月末時点の株価水準をベースにする形で今年度上期の事業計画を策定している、と言っていいだろう。今年3月末の株価水準が1万1000円台であることを考えると、大手各行の2002年9月期中間決算が赤字に転落するのは必至の情勢だ。株式マーケットの展開しだいでは、またしても“9月危機”が現実味を帯びてくる可能性が高い」
大手都銀役員がこう断言してみせる。
一方、金融庁幹部はこう言う。
「我々が実施した非公式なシミュレーションでは、日経平均株価が8000円台前半にまで落ち込んだならば、自己資本比率8%割れを起こす一部大手行が出てくる、という結果を得ている。しかし、果たして、今の状況下で株価が8000円台前半まで落ち込むというシナリオが現実味を持つだろうか。我々はそうはみていない−」
さらにもう一つのコメントを紹介しておくことにしよう。
大手生保首脳が言う。
「仮に日経平均株価が8000円台前半にまで落ち込んだとしたら、一部大手生保が債務超過状態に陥り、金融庁から破綻処理を迫られることになるだろう」
つまり、“日経平均株価8000円台前半”という状況は、金融機関にとってある種のボーダーラインとなることはまず間違いないだろう。
もっとも、“日経平均株価8000円台前半”という表現は、少々あいまいだ。いったいどの程度の株価ラインが、大手金融機関にとっての“絶対防衛ライン”となるのだろうか。
「いろいろと見方はあるでしょうが、ズバリ言って8200円ライン。このラインを割り込むと、金融システム危機が再燃することになる。九月に入って一時、日経平均株価8995円を付けたことを考えると、その8200円ラインを割り込むことも十分にあり得る。もっとも、このラインを割り込む前の段階で、公的資金投入論に火がつくことになるだろうが…」
大手銀行証券運用担当責任者がこう断言してみせる。
大手都銀役員が言う。
「いわゆる“ビッグ4”の中でそうした“株価下落リスク”に対して最も弱いとされるのが、みずほフィナンシャルグループだ。そしてその次にランクされているのが、意外にも三菱東京フィナンシャル・グループなのだ。三菱東京FGは、公的資金の導入による自己資本増強を図っていない唯一のメガバンクだ。そうした意味で、他行と比較して自己資本の部分に若干の不安を抱えていたとしても、これはしかたがないだろう…」
それにしても問題なのは、みずほFGだ。
「みずほFGの場合には、8500円ラインが自己資本比率8%を守る上でボーダーラインとなるようだ」(大手都銀役員)
一部マスコミも報じ始めているように、ここへ来て“みずほ危機”がまことしやかにささやかれ出しているのが実情だ。「いずれにしても、マーケットがみずほFGに不信感を持ち始めていることは間違いない。今後、株価の動向しだいで一気に“みずほ危機”に火がついてしまう可能性がある」(大手証券会社役員)
これからの株価の動向にはまさに要注意だと言っておくことにする。