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不良債権10兆円処理で「大倒産時代」へ〜金融庁、年内最終処理を大手行に要請〔株ZAKZAK〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 17 日 16:09:03:

日米首脳会談で小泉純一郎首相が不良債権処理の本格加速を公約したことを受け、金融庁は、融資残高が100億円以上の大口不良債権について1年以内に最終処理するよう大手銀行に要請する方針を固めた。この結果、今年度の大手行の処理総額は10兆円を突破する見通しで、大型倒産ラッシュの可能性も出てくる。一方で、この案、メガバンクへの公的資金注入や国有化論議をかわすための金融庁の責任逃れに過ぎないとの指摘も出ている。
新たな不良債権処理の加速案は、日米首脳会談での“約束”を受けて、小泉首相から指示を受けた柳沢伯夫・金融担当相が提示した。
その内容は、大手行に対して、「破綻懸念先」以下の不良債権のうち、100億円以上の大口のものについて原則1年以内に最終処理させるというもの。そのため、大手行の今年度の不良債権処理額を当初予定していた7兆円から約1.5倍の10兆円以上まで膨らませるという。
不良債権は、銀行のバランスシート(貸借対照表)のなかで資産として組み込まれている。最終処理とは、貸し出し債権の売却や債権放棄、さらに企業の法的整理などの手法を使って、バランスシートから完全に切り離すことで、金融庁は、整理回収機構(RCC)などに3兆円以上の不良債権を売却させることを視野に入れている。
これまで銀行は、大口の債権放棄や金融支援などを使って救済してきたが、それでもなお、「建設」「流通」「不動産」の不況3業種を中心に、100億円以上の不良債権は4つのメガバンクがそれぞれ数十件ずつ抱えているとみられる。
今回の最終処理で、再編や法的処理を余儀なくされる大手・中堅企業が続出する恐れがある。
一方で、この不良債権処理加速案はまやかしと指摘する声もあがっている。
実は、大口の不良債権の1年以内の最終処理という方針は、金融庁はすでに今年4月に大手銀行に要請している。
また、処理総額についても、昨年度に行った特別検査で新たに最終処理対象とされた不良債権が3兆円に上っており、これを含めると自動的に10兆円にかさ上げされる。
つまり、放っておいても最初から年度内に達成される目標を前倒したにすぎないのだ。
銀行側も当然、こうした債権については金融庁の特別検査を経て貸し倒れ引当金を積んでおり、破綻、売却など最終処理をしても、業績に与える影響は想定の範囲内に収まるとみられる。
金融庁ができない約束をするわけもなく、本当に深刻なはずの銀行の経営問題に踏み込んだものでは到底ない。金融行政批判、銀行批判をかわすためだけの急場しのぎの策でしかないのだ。
「朝三暮四」を地で行くようなやりとりに、さしもの小泉首相も柳沢金融担当相に“ダメ出し”を行い、追加策を検討するよう求め、金融庁は、要管理債権への引き当て強化などを迫られた。
竹中平蔵経済財政担当相は、従来型の延長線上にある不良債権処理策では、市場や諸外国の失望をかえって招くとして、経営の悪化した銀行への公的資金投入や国有化など抜本策が必要だと主張している。
しかし、平均株価が一時、9000円を割り込むという緊急事態でありながら、柳沢金融担当相は、「経営の健全でない金融機関はない」「今は金融危機ではない」として、この期に及んでも問題の存在を認めようとしない。
これは、過去に公的資金を投入しながら、銀行の経営を改善できず、不良債権問題も解決できなかった過去の金融行政の責任をあらためて追及されるのを避けるためとの見方もある。
不良債権処理を進めて企業の破綻を進めると、景気や失業率が悪化したうえ、外資に買い叩かれる。といって、処理を停滞させると、市場が売りを浴びせる。先送りに先送りを続けた末、金融行政は、いよいよ追い詰められてきた。

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