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小泉純一郎首相の北朝鮮訪問は画期的なことだ。G7サミット(主要七ヶ国首脳会議)メンバーの中で、金正日労働党総書記と会談するのは、小泉首相が最初である。ロシアを入れたG8では、プーチン大統領が去る8月23日にウラジオストックで金総書記と3回目のトップ会談を行っている。首相は9月17日午前、政府専用機でピョンヤンに乗り込むが、同行記者団約80人は全日空のチャーター便で北朝鮮入りする。当初は、政府専用機に内閣記者会(官邸クラブ)所属の記者、カメラマン35人を同乗させる方針だったが、9月に入って官邸クラブ150人、外務省霞クラブ50人、在京外国メディア50人、日本雑誌協会10人のトータル260人が同行取材外務省にを申し入れた。だが、事前折衝の段階で北朝鮮側が70人に絞って欲しいと返答してきたので、最終的には約80人になるだろう。世紀の小泉訪朝にしても、大所帯の同行記者団だ。
なぜ、同行記者の大幅増員を認めたのか。8月25、26日のピョンヤンでの日朝局長級協議を経て、28日の朝と夜の2回、官邸で小泉首相は外務省の田中均アジア大洋州局長(1969年入省)の報告を受け、自ら訪朝し日朝国交正常化交渉再開に向け、金総書記との首脳会談を決断した。9月に入ってから、田中局長は韓国・ソウルで開催された日・米・韓3ヶ国の局長級「監督・調整グループ(TCOG)」会合、北京での北朝鮮外務省の馬哲洙第4局長との再協議などを通じて、国交正常化交渉再開にとって最大の懸案である日本人拉致問題解決に一定程度の進展があるとの"確証"を得たのではないか。そして、その進展が訪朝の「お土産」になり、政権浮揚のためのプレーアップになると、官邸サイドが確信したからこそ、同行記者団の大幅増員を決めたのだろう。では、その「お土産」とは、何か。8件11人の拉致された日本人の安否消息情報だけでは、期待値が上がった我が国の世論は納得しまい。つまり、それ以上のモノが出てくるということだ。具体的には、「よど号」ハイジャッカーがコペンハーゲンから連れ去ったという有本恵子さん、あるいは拉致疑惑の被害者のシンボルである横田めぐみさんについて、例えば、肉声メッセージとか、本人が記者団の前に姿を現わすといったサプライジングも無しとはしない。いずれにしても、帰国直後の19日に首相は急きょ、時事通信社主催の内外事情研究会での講演をセットしたことをみても、支持率アップになる「お土産」に自信を持っているのは間違いない。