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みずほグループの法人部門「みずほコーポレート銀行」が新手の財務強化策に乗り出すことが14日、分かった。既存の貸出債権を売却・分離して、健全性の尺度となっているBIS(国際決済銀行)規制に基づく自己資本比率を改善する。
各銀行とも、不良債権処理の加速や株安で自己資本が疲弊しており、財務体質の強化が急務の課題となっている。UFJ銀行が先に、新規融資を証券化する手法を打ち出したが、14日付の日経新聞によると、みずほコーポレート銀が売却・分離するのは、電力、鉄鋼など30業種500社向けの“既存”の貸出債権約1兆3000億円。いずれも順調に返済が進んでいる正常債権となっている。
対象債権のうち2420億円分を担保に今月25日、資産担保証券と呼ばれる債券を発行し、大手証券会社のメリルリンチ・インターナショナルなどを通じて国内外の機関投資家に販売する。政府系金融機関である日本政策投資銀行も購入する方向という。
証券化した分は、万が一、融資先が倒産しても、みずほコーポレート銀には損失が発生しないだけでなく、残る約1兆円分についても投資家に手数料を払って保証契約を結び、融資先が倒産したり返済が遅れたりした場合に、元利返済を肩代わりしてもらえるようにする。
これらの手法で貸出債権を売却・分離すれば、融資返済に支障が発生しても銀行は損失を負わないため、リスク資産を減らすことができる。BISの自己資本比率は「自己資本÷リスク資産」で算出され、リスク資産が減れば自己資本比率の数値は改善される。
国際業務を行う銀行は自己資本比率を8%以上に保つ必要がある。ところが、このところの株安で、分子である自己資本が傷み続けており、平均株価8400円で自己資本比率が8%割れとなるとの試算もある。
みずほコーポレート銀の融資残高(約37兆円)は欧米の主要銀行の2−4倍規模と多く、リスク資産をいかに減らすかが課題となっていた。
★貸し倒れリスクの極めて少ない正常債権までが重荷になってきたということは、いよいよ危ない。