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▼4日のポイント/需要政策担当の財務省+日銀vs.金融庁の確執へ
UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部チ−フエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、@混乱が継続? を挙げる。
<竹中大臣就任で、金融庁のスタンスがやや変わる可能性>
これまで、「アドバイザー」では、政府・日銀の公的資金注入の最終的な目的は、過 剰債務企業の整理・淘汰ではなく、銀行の資本増強による危機管理である、と指摘してきた。そして、法的枠組みの問題からすれば、公的資金注入は、実施できても「株価の大幅な下落」に対応した、後向きの資金注入になる可能性が高いと 考えてきた。さらに、預金保険法の問題から、日銀が、銀行に対して、劣後ロー ンの実施や劣後債引き受けの形で資金注入する可能性をみておくべき、と指摘し た。 白川さんは、基本的にこの考え方は変わらないとしながらも、「竹中大臣就任の下で、金融庁サイドのスタンスがやや変わる可能性があることには注意が要る」と語る。
<財務省・日銀にとってはやや誤算・・・>
「金融分野緊急対応戦略PT」の立ち上げによって、不良債権の査定厳格化、引当て強化に加え、過剰債務大手企業の整理をある程度進めるべき、との議論が出てくる可能性が増している。こうした動きは、間接償却をメイン・シナリオにしていた、「財務省・日銀 にとってはやや誤算であると考えられる」。なぜなら、「デフレ的な最終処理の進展 ということになれば、結局は、財政政策か、金融政策で尻拭いをする必要がある」 からである。特に日銀にしてみれば、財務省が財政健全化路線を崩さない場合、 全ての火の粉が降ってくる可能性があり、再び戦々恐々としているのではないか 。株式買取りといった奇策で金融政策への圧力をかわそうとした日銀は、「わずか 2週間でそのシナリオが崩れつつある」と言う。特に、元日銀審議委員で量的緩和派の中原伸之氏がPTメンバーに入ったことは、「日銀にとって、嫌な予感」、となっている可能性がある。
<金融システム対策の基本は危機管理、不良企業の淘汰ではない>
そして今後の焦点は、「需要政策を担当する財務省・日銀と金融庁の確執」ということに なると見ている。個人的には、現下の世界経済情勢、日本の景気動向、世界的な金融システムの脆弱性を考えれば、「金融システム対策の基本は危機管理であり、不良企業の淘汰ではない」と考えている。従って、「財務省・日銀を支援したい」と言う。しかし、金融庁は、意外にも、民間人に振り回される形で企業淘汰に傾斜する可能性があるとして、「危険である」。最終的には、財務省・日銀から待ったがかかるであろうが 、短期的には、「市場の混乱を助長するリスクがある」と見る。(そしてその結果、自作自演の公的資金注入という可能性も否定できないか。)